「バーチャル秋葉原駅」からVR旅行に出発 車窓は“エモい”仮想世界 「バーチャルマーケット6」はすごかった(2/2 ページ)
VRイベント「バーチャルマーケット6」を体験してみた。JR東日本が出展しているバーチャル秋葉原駅から山手線に乗ると、車窓に仮想世界が映る旅行気分が味わえた。
VR空間をツーリング、視界も感覚も本物そっくり
他にも目を引くブースがある。ヤマハ発動機が展示していたのが、バーチャル空間に再現したバイク「YZF-R1」「MOTOROiD」だ。これらは実際に操作することができる。
企業ブースワールドは複数のフィールドに分かれているが、それらの中をヤマハのバイクに乗ったまま移動できる。バイクを“無料レンタル”できる10分間で、バーチャル空間をツーリングできるというわけだ。バイクに乗った視点で変化する風景を眺めながらの移動は、リアリティーを強く感じた。
操作方法はこうだ。バイクのハンドルを握れる位置まで前傾姿勢を取り、右コントローラーのトリガーを引くとアクセルを入れられる。低い視点からの景色はスーパースポーツバイクに乗っている視界そのもので、膝にタンクの硬さが伝わってくるような感覚が湧き上がる。VRが本物そっくりの感触を呼び起こし、脳がだまされていく感じだ。
慣れていないと反対車線や建物に飛び込みそうになるほど、繊細な操作が必要だった。道路上に事故車と思われるバイクが放置されていることもあった。しかしここはバーチャル空間。バイクは放置しても一定時間たてば自動で元の位置に戻るため、乗り捨てしても問題ない。
IT大手参入のメタバースを手軽に体験
2021年はメタバース(多人数が参加できる仮想空間)の話題が多い。FacebookはOculus Quest2を使ってバーチャル会議できる「Horizon Workrooms」(β版)を8月に発表、NVIDIAも4月に開催したオンライン基調講演の一部は同社のメタバース「Omniverse」から配信していたと発表するなど、業界の熱い視線が集まっている。
バーチャルマーケット6は、一定以上のスペックのPCがあれば誰でも無料でメタバースの密度感を味わえるイベントだ(非VRモードならVR機器がなくても来場可能)。PCとVRヘッドセットを持っている人は、バーチャルマーケット6のVR世界を楽しんでみてほしい。
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