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災害リスク分かる「明治期の低湿地データ」、全国22都市を追加 国土地理院
国土地理院は1日、Web地図サービス「地理院地図」で土地の液状化などと関連が深いとされる「明治期の低湿地データ」の提供地域を拡充した。
国土地理院は9月1日、Web地図サービス「地理院地図」で土地の液状化などと関連が深いとされる「明治期の低湿地データ」の提供地域を拡充した。これまで公表していた東京、大阪、名古屋の3大都市周辺や静岡地区に加え、全国の主要22都市周辺の情報を追加した。
追加したのは、旭川市、山形市、富山市、甲府市、津市、草津市、姫路市、和歌山市、鳥取市、岡山市、広島市、山口市、徳島市、松山市、高知市、福岡市、北九州市、長崎市、熊本市、鹿児島市など。
明治期の低湿地データは、明治期に作成された地図から河川や湿地、水田・葦(あし)の群生地などの区域を抽出。現在の地図と重ね合わせることで液状化を含めた土地の災害リスクの高い場所が分かるとしている。
ただしデータ作成に使用した明治期の2万分1地図のうち、古いものは地図作成時の位置の基準となる三角点が整備される前に作成されている。このため「明治期の低湿地データ」の位置は、場所によっては最大100m程度の誤差があるという。
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この記事は、地図と位置情報のニュースを中心とした情報サイト「GeoNews」から転載、加筆したものです。URLはこちら。
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