凸版印刷がイヤフォン型の脳波計測デバイス 集中状態を可視化 オフィスや教育での活用見込む
凸版印刷が、イヤフォン型の脳波計測デバイス「b-tone」を8日から販売すると発表した。専用アプリを通して装着者の集中状態を可視化でき、仕事の生産性や学習効率の向上に役立てられるという。教育やスポーツの現場、オフィスなどでの活用を見込む。
凸版印刷は9月7日、イヤフォン型の脳波計測デバイス「b-tone」を8日から販売すると発表した。専用アプリを通して装着者の集中状態を可視化でき、仕事の生産性や学習効率の向上に役立てられるという。教育やスポーツの現場、オフィスなどでの活用を見込む。
ヘルメット型やヘッドバンド型など、従来の脳波デバイスと比べて小型軽量で長時間装着しやすいのが特徴。脳波に加えて心拍と3軸加速度を計測でき、活動量や姿勢などの情報を取得できる。イヤフォンとしても利用可能なため、eラーニングやビデオ会議に参加しながらの計測にも対応する。開発には韓国SOSO H&Cが協力した。
計測したデータはクラウドに自動でアップロードする。アプリの管理画面からは測定したデータの閲覧・出力が可能。再分析用の未加工データも出力できるという。遠隔授業中の生徒の集中度を可視化する、オフィスのレイアウトの評価に使う、運動時のパフォーマンス管理に活用するといった使い方も可能だ。
凸版印刷が20年6月に開始した、映像・音声・香り・照明の機器を連動することで、オフィス内でのパフォーマンス向上を図るサービス「YourSpace」との連携も想定。b-toneと組み合わせることで、これまで一律で制御していた空調や香り、照明などのオフィス環境に加え、eラーニングや学習コンテンツなどを、より個人の状態に最適化できるとしている。
価格はb-tone本体と、専用アプリをインストールしたスマートフォン、付属品をセットにしたパッケージ一式で8万円。月額8000円のシステム維持費も別途発生する。
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