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くら寿司、AIを使った養殖事業などを手掛ける新会社 生産から販売までを一気通貫
くら寿司は、魚の養殖事業を手掛ける水産専門の子会社「KURAおさかなファーム」を11月1日に設立すると発表。同グループ内で生産から販売まで一気通貫の体制を作り、すしの供給量とコストの安定化を目指す。
くら寿司は10月28日、魚の養殖事業を手掛ける水産専門の子会社「KURAおさかなファーム」を11月1日に設立すると発表した。同社が飲食以外の子会社を立ち上げるのは初。同グループ内で生産から販売まで一気通貫の体制を作り、すしの供給量とコストの安定化を目指す。
同社は新会社の設立の理由に、日本における水産業の生産量の大幅な減少があると述べる。農林水産省によると、2011年は476.6万トンだったのに対し、2020年は417.5万トンまで生産量は減少。人手不足などの要因で国内の漁業離れが進む一方で、海外では魚食ブームにより生産量は増加しているという。今後もすしの質を落とさず、提供を続けるため養殖事業への進出を決めた。
KURAおさかなファームでは、漁業協同組合に加入し漁業権の取得を経て、事業を始める。まずは、環境に配慮した方法で飼育する「オーガニックはまち」の生産から手掛け、国内での流通を目指す他、海外輸出や他魚種の生産も検討する。外部への委託養殖も手掛け、エサやりなど一部のフローにAIやIoTを導入することで、人手不足や労働環境を改善した新たな水産経営モデルも模索する。
将来的には養殖だけでなく、全国の漁業協同組合と提携し、国産天然魚の卸売り事業も計画しており、くら寿司の他、全国のスーパーに魚の提供を広げるなど、漁業協同組合の販路拡大にもつなげたい考え。
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