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大人のボールペンは300円台で 低重心・スタビライザー機構を備えた三菱鉛筆「ユニボールワンF」の凄さ分かりにくいけれど面白いモノたち(2/5 ページ)

100円のボールペンに飽き足りない、高機能な使い心地を求めるユーザーが増えているという。そんな中投入された330円の製品がすごいのだ。

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 ユニボールワンの132円と比較すると、約2.5倍の価格アップなのだけれど、元々が安価な製品。価格差はたったの198円。それくらいだと、変化もタカが知れていると思われがちだが、量産品の世界での200円近い価格差は、実はものすごい差になって製品に表れる。

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こんな風に持った時に、他のペンとの違いがはっきり分かる。手の中で吸い付くような持ち心地だ

 とにかく、一度、この「ユニボールワンF」を文具店などの店頭で試してみてほしい。330円だから、だまされたと思って買ってみていただきたい。手に持って、筆記姿勢をとった瞬間に、これまでのボールペンとは違うことが分かるはずだ。

 分かる人には、デザインや軸の色の発色などでもその違いは伝わると思う。ユニボールワンのシリーズの開発を担当した三菱鉛筆研究開発センターの丸山精一氏によると、「持って、書くだけで、デザインも機能も向上していることが誰にでも伝わる製品にしようと考えました」ということなのだが、正にそれが実現していると思う。実際、私は手に取った瞬間にいきなり驚いて、すぐに取材の申し込みを行ったほどだ。

 何より、まず驚くのは、持った瞬間に感じる、プラスチック軸のボールペンとは思えない心地よい重さ。しかも、金属軸のペンのようなズッシリした重さではなく、手の中にスッと収まるような、必要十分な重さなのだ。通常のボールペンよりもややペン先側に重心があるので、筆記姿勢で持った時にペン先が自然に下を向く。この「低重心」は、最近のボールペンでの1つの流行でもあるのだけれど、その実現方法が、この「ユニボールワンF」は少し独特なのだ。

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ペン先が出てくる部分がユニボールワン(上)は樹脂製だが、ユニボールワンF(下)は金属のパーツになっている

 一般的な「低重心」は、ペン先の口金を金属パーツにすることで、重さをペン先に集めるというスタイルを取る。確かに、この方法は、ぐっとペン先が重くなるので、低重心を実感しやすく、ざっくりとメモする時などはとても書きやすいのだけど、ペン先が重いと、書いていてペンを動かしにくく、ペンが自然と下を向く心地よさは感じても、あまり実用的だと思っていなかった。もちろん、このスタイルのファンも多く、好き好きではあるのだけれど、他の方法はないものかと思っていたところに登場したのが、「ユニボールワンF」のスタビライザー機構だった。

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