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言語モデル「GPT-3」、APIの人数制限を撤廃 誰でもすぐに利用可能に
米AI研究企業のOpenAIは、大規模自然言語処理モデル「GPT-3」のAPIを利用する際の人数制限を撤廃し、誰でもすぐに利用できるようにしたと発表。
米AI研究企業のOpenAIは11月19日(現地時間)、大規模自然言語処理モデル「GPT-3」のAPIを利用する際の人数制限を撤廃し、誰でもすぐに利用できるようにしたと発表した。
ガイドラインを更新し、ヘイトスピーチやアダルトコンテンツについては使用を禁止。コンテンツフィルターなど安全装置を設けた上で人数制限を撤廃した。
同社は「何万人もの開発者が、GPT-3を通じてさまざまなAIモデルを活用している。APIへのアクセスを開放することで、より多くの開発者が有用なアプリや未解決な問題に、AIを使った創造的な方法を見つけられると信じている」としている。
GPT-3は、イーロン・マスク氏が共同会長を務める非営利のAI研究企業であるOpenAIが開発した大規模自然言語処理モデル。文章の次の言葉を予測する訓練を重ねており、少ない学習量で人間が書いたような文章を生成できる。関数名やコメントからコードを自動補完する米GitHubのAIプログラミング機能「GitHub Copilot」の基盤システムなどにも使われている。
OpenAIは2020年6月にAPIとして外部からの利用を可能にしたが、使用には人数制限をかけていた。
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