Niantic、「現実世界のメタバース」構築に向けて3億ドル調達
「現実世界のメタバース」構築を目指すNianticが3億ドル調達した。AR開発者向けプラットフォーム「Lightship」の拡張に投入する。
「Pokemon GO」で知られる米Nianticは11月22日(現地時間)、米投資企業Coatue Managementから3億ドル(約344億円)を調達したと発表した。CoatueはNianticを90億ドルと評価した。
同社はこの資金を、8日に発表したAR開発者向けプラットフォーム「Lightship」を拡張し、「現実世界のメタバース」のビジョンを構築していく。
Lightshipは、「Ingress」や「Pokemon Go」、「Pikmin Bloom」などを開発・運営してきた同社のゲームの基盤となるプラットフォーム。NianticはUnityベースのARアプリ開発キット「Niantic Lightship ARDK」を公開することで、サードパーティの参加を促した。立ち上げ段階では、Coachella、Historic Royal Palaces、Lifull、the PGA of America、Science Museum Group、集英社、ソフトバンク、TRIPP、Universal Picturesなどがパートナーとなっている。
Coatue Managementは1999年創業のニューヨークに拠点を置く投資企業。同社のゼネラルパートナー、マット・マッツェオ氏は公式ブログで「Nianticは、コンピューティングの次の段階で重要な役割を果たすであろう世界の3Dマップに基づくARプラットフォームを構築している。このインフラが現実世界のメタバースをサポートし、インターネットの次の進化を推進するのに役立つと考え、Nianticと提携できることに興奮している」と語った。同氏はこれまで、Slack、Docker、MakeSpace、Medium、Stripeなどに出資している。
【訂正:2021年11月23日午後4時50分 当初、30億ドルとしていたのは3億ドルの間違えでした。お詫びして訂正します。】
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