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狙われるクラウド、恐喝の手口は悪質化 2022年のセキュリティ動向予測この頃、セキュリティ界隈で(2/2 ページ)

社会を支えるインフラを脅かしたランサムウェア攻撃や、取引先との関係を悪用するサプライチェーン攻撃など、2021年も世界的な影響を及ぼすサイバー犯罪が多発した。被害を防ぐためにはどんな対策が求められるのか。2022年の動向を探る。

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AIを制する者がセキュリティを制す

 ディープフェイクやAIなどの先端技術を駆使したサイバー犯罪も増えるかもしれない。動画メディアの英Infosecurity Magazineによれば、2019年にはAIを使ってCEOをまねした電話の声に従業員がだまされて、多額を送金してしまう事件が発生した。

 ディープフェイクを使えば本物そっくりの顔や声で相手をだますことも可能だ。「2022年はディープフェイクを攻撃に利用するハッカー集団が確実に増えるだろう」とサイバーセキュリティ企業・米Rapid7のアロン・アーバッツ氏は言う。

 一方で、AIはセキュリティ対策にも活用できる。普段と異なる不審な挙動パターンを洗い出すといった利用法が期待できるが、攻撃側も対策をかわす目的でAIを利用する可能性があり、この分野もいたちごっこが続くかもしれないと、米Forbesは予想する。


米Forbesの記事の一部

「ゼロトラスト」がセキュリティ対策の鍵に

 こうした進化を続けるサイバー攻撃に対抗する手段として注目されるのが「ゼロトラスト」などのセキュリティ対策だ。ゼロトラストでは、ネットワークの内側にいようと外側にいようと、全てのユーザーとデバイスを信頼できないものと見なして、会社のリソースにアクセスする前に認証を行う。

 米Trend Microは併せて、従業員がオフィスと在宅で勤務するハイブリッド環境を念頭に置いたアクセス管理や、サーバセキュリティ対策の強化などを提言している。

 セキュリティ対策にもクラウドを利用する企業は増える見通しで、ゼロトラストネットワークアクセスや、クラウド経由のSecure Web Gateway、Cloud Access Security Broker、サービスとしてのファイアウォールといった対策を採用する企業は、2024年までに30%に達するとテクノロジー系調査会社の米Gartnerは予想している。


米Gartnerの記事の一部
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