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不正会計リスク、AIで“監査” 過去の不正企業との近似率を計算 トーマツ
トーマツがAI技術を活用して不正会計のリスクを予測する「不正検知モデル」を開発した。AIによる監査の高度化を目指す。
デロイトトーマツグループの監査法人・トーマツは1月7日、AI技術を活用して不正会計のリスクを予測する「不正検知モデル」を開発したと発表した。AIによる監査の高度化を目指すという。
2005年以降に公開された有価証券報告者の財務データや、為替レート、物価指数といった市況データをAIに学習させた。対象企業・勘定科目の財務データから不正企業との近似率を「不正スコア」として算出する。
計算に影響を与えた項目など、スコアの理由を表示できる他、類似度の高い不正企業の事例も参照できる。
トーマツは1月から不正検知モデルを本格導入。今後2年間で100社以上の監査先で活用し、入手した財務データは同意を得てAIの学習データとして使うとしている。
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