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「Z 9」にニコンの本気を見た 容赦なく詰め込まれた最新技術で撮影が快適に:荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)
ソニー、キヤノンの後塵を拝したと見られていたニコンが猛ダッシュで最前線に躍り出た感のある「Z 9」。快適なシャッターとAF。これぞフラッグシップ機という感じ。
接眼部はニコンのハイエンド機伝統の円形デザイン。
EVFはZシリーズのこだわりだけあって大きくて見やすくてレスポンスもいい。
このEVFはMF時もピントの山を見つけやすい。
次は網が邪魔をして瞳検出AFがうまく働かなかったため、MFで撮影した猫だ。
背面モニタは4軸チルト。横位置のローアングル・ハイアングルに加え、縦位置でのチルトにも対応している。
Z 9は今のミラーレス一眼が目指していた形かも
最後にそれ以外の話をちょろっと。
動画は8Kの30pに対応。最長で125分まで撮れる。8Kでこれはすごい。
続いて位置情報。スマートフォンと連携して位置情報を自動的に取得できる他、GPSユニットを内蔵。内蔵GPSで位置情報を記録dけいる他、ログも取ってくれる。
という感じ。
まあなんというか、Z 9は良いカメラでありました。
性能もそれを支えるボディもすごくしっかり作られててしかも斬新なのだ。特にAF周りとメカシャッターレスの構造がいい。
もちろんフラッグシップ機の価格だし、ボディだけで約1340gと軽く1kgオーバー。一般向けのカメラじゃないのは確かなのだけど、めちゃ魅力的であり、このEVFとAFとメカシャッターレスのセンサーはミラーレス一眼全体の目標になりそうで、この先もものすごく楽しみである。フラッグシップ機だからここまでできたのだろうけど、フラッグシップ機に閉じこめておくのはもったいないのでいつかは軽量なミドルクラス機もこうなってほしい。
にしても、欲しいわ、これ。
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