ヤフー社長交代、後任は小澤氏に EC事業をけん引、PayPay立ち上げも 川邊氏は「ZHD専念」
ヤフーの社長が交代する。4月1日から現取締役専務執行役員COOの小澤隆生氏が就任。一方、現任の川邊氏はZホールディングス代表取締役社長Co-CEOに専念する。
ヤフーは1月31日、4月1日から新経営執行体制に移行すると発表した。併せて、同社の新しい代表取締役CEOに小澤隆生氏(現ヤフー取締役専務執行役員COO)が就任する。現代表取締役社長CEOの川邊健太郎氏は、兼任しているZホールディングス代表取締役社長Co-CEOを続投しつつ、取締役としてヤフーに在籍する。
小澤氏は、楽天でオークション事業担当執行役員や楽天野球団取締役事業本部長などを歴任したのち、2012年にヤフーに入社。13年に打ち出した「eコマース革命」の下、アスクルやZOZOの連結子会社化などEC事業の強化に貢献。取扱高を、12年度の1兆6023億円から20年は3兆2268億円に引き上げた。川邊氏とともにPayPayの立ち上げやLINEとの経営統合の推進にも寄与したという。
川邊氏は自身のTwitterアカウントで「18年から4年間務めたヤフー社の社長を3月末で退任致します。後任は小澤隆生さんで、私は退任後、ZHDの社長に専念します」とした上で「井上元社長、宮坂前社長と続いた良き慣行に則り、ヤフーの会長には就任いたしません」と投稿した。
また、自身のLinkedInアカウントで「自分がもっとも会社のために成せたと思っている最大の成果はヤフーという会社の『コーポレートストラクチャの変更』だったと思っています」と言及。ZOZOの買収やPayPayの立ち上げ、LINEとの経営統合に加え、ソフトバンクとのシナジー連携が発揮しやすい資本構成への変更、米Yahoo!と結んだMLA(マスターライセンスアグリーメント)権利の取得などについて振り返っている。
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