Epic Games、音楽配信・販売のBandcampを買収
Epic Gamesは音楽配信・販売サービスを手掛けるBandcampを買収すると発表した。Bandcampはアーティストが自分の音楽やグッズを販売できるサービス。買収完了後も独立子会社として従来通り運営を続ける。
米Epic Gamesは3月2日(現地時間)、音楽配信・販売サービスを手掛ける米Bandcampを買収すると発表した。買収総額などの取引の詳細は公表されていない。Bandcampは独立した子会社として、従来どおりのサービスを続けるとしている。
Bandcampの共同創業者でCEOのイーサン・ダイアモンド氏は公式ブログで「独立した音楽のためのマーケットプレイスおよびコミュニティとして運営を続け」、Epicのリソースを使ってサービスをグローバルに拡張し、新機能を追加していくと語った。
Bandcampは2008年創業のカリフォルニア州オークランドに拠点を置く音楽配信・販売企業。アーティストがプラットフォーム上で自分のショップを開き、音楽だけでなくグッズなども販売できる。価格は自分で決められ、Bandcampに納める手数料は10〜15%。ダイアモンド氏によると、創業以来の「アーティストやレーベルへの支払いは10億ドルに迫っている」という。
Epicは昨年、英Mediatonicや米Harmonixなどのゲーム企業を買収したが、音楽サービスは異色だ。もっとも、2019年にはグループチャットサービスの米Housepartyを買収している。Epicは昨年、Housepartyを終了した。
Epicの人気ゲーム「Fortnite」ではアーティストのライブコンサートが行われるなど、音楽との親和性が高い。Epicは公式ブログで、Bandcampが構築してきたサービスは「すべてのメディアでクリエイターをサポートし、ファンと直接繋がれるようにするというEpicのアプローチと強く一致する」と語った。
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