Apple、Google、Microsoft、MozillaがWeb改善「Interop 2022」で協力
Apple、Google、Microsoft、Mozillaは、Web改善の取り組み「Interop 2022」を発表した。昨年の「Compat 2021」にAppleが参加した形だ。同名のベンチマークでSafari、Chrome、Edge、FirefoxのWeb標準適応状態を評価する。
WebブラウザメーカーでもあるApple、Google、Microsoft、Mozillaは、ソフトウェアコンサルタント企業BocoupおよびIgaliaとともに、「Interop 2022」を発表した。多様なプラットフォームでより一貫したWebデザインを提供するための取り組みだ。
Interop 2022は、同名のベンチマークで複数のWeb標準が各ブラウザでどのように実装されているかを評価し、Web開発者やユーザーのネットでの不便さを解消することを目指す。
Google、Microsoft、Mozillaは2021年、同様の「Compat 2021」というベンチマークを立ち上げた。こちらにはAppleは参加していなかった。このベンチマークは5つのWeb標準の実装を評価するものだった。Interop 2022はこの5項目に加え、15の仕様と、現在調査中の3つの機能についてテストする。テストダッシュボードは公開されている。
テスト項目には、カスケードレイヤー、CSSカラー関数、ビューポートユニット、スクロール、サブグリッドなどが含まれる。それぞれのテスト内容については公式ブログを参照のこと。
現在の4社のWebブラウザ(Safari、Chrome、Edge、Firefox)の安定版のスコアは以下の通り。ChromeとEdgeは同じChromiumベースなので結果は同じで、Safariは50と最も低い。
例えばカスケードレイヤーはFirefoxは93%と優秀だが、ダイアログエレメントはChromeとEdgeが94%のところ、Firefoxは12%、Safariは10%だ。
Appleエバンジェリストのジェン・シモンズ氏はWebKitの公式ブログで「これらのテクノロジーはすべて、AppleとWebKitに取り組むすべての人にとって重要だ。われわれは、Webの健全性およびWeb標準の相互運用性の実装に深い関心を持っている。Webを可能な限り相互運用可能にするために、多くのWeb標準化団体やInterop 2022の仲間と協力できることを歓迎する。それがWebをユーザーにとって最適に機能させる方法だからだ」と語った。
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AppleのWebKitチームが開発している。
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