転職時の“決定年収”上昇率、業種別で3位はIT・通信、2位はネット・メディア 1位は?
転職時の「決定年収」が最も上昇した業種はどこか。転職サービス「doda」が調査したところ、「総合商社」が2019年と比較して9.9ポイント上昇。2位は「インターネット/広告/メディア」で7.2ポイント、3位は「IT/通信」で5.4ポイント上昇した。
就職人気から占う今後のIT業界:
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コロナ禍で転職時の「決定年収」が最も上昇した業種はどこか。パーソルキャリアの転職サービス「doda」が調査したところ、「総合商社」が2019年と比較して9.9ポイント上昇したことが判明した。2位は「インターネット/広告/メディア」で7.2ポイント、3位は「IT/通信」で5.4ポイント上昇した。決定年収とは、転職を受け入れる企業が採用決定時に個人に提示する年収のことを指す。
4位以降は、「建設/プラント/不動産」で4.2ポイント、5位は「メーカー」で3.6ポイント、6位は「メディカル」で2.8ポイント、7位は「金融」で2.2ポイント、8位は「専門商社」で1.6ポイントだった。9位は「小売/外食」がランクインしたが増減なし、10位の「サービス」は0.03ポイントの減少となった。
2位のインターネット関連業種は、Webサービス企業やWebマーケティング企業などが業績好調だった他、3位のIT関連業種は、オンライン化やDX化によりそれぞれ求人ニーズの高まりを受け、高順位を獲得した。特に、マネジメントや進行・管理などのスキルを持つ人材を求める企業が増えたという。
一方、業種を細かく分類するとランキングが大きく変動する。1位はメディカルの「医療コンサルティング」で26.9ポイント上昇、2位は金融の「損害保険」で23.2ポイント、3位はメーカーで「日用品/文具/オフィス家具」で18.9ポイント、4位はメディカルの「福祉/介護関連」で18.6ポイント、5位はサービスの「理容/美容/エステ」で17.0ポイント。IT系は「通信/ISP/データセンター」が11.1ポイント上昇で10位にランクインしたのみとなった。
調査は、2019年1月〜12月末と21年1月〜12月末までの間に、doda経由で転職した20〜65歳の正社員(男女)において、転職先企業での決定年収を基に算出している。
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