キーワードからAIが文章生成 ニュース、メール、職務経歴書に対応 東大松尾研発ベンチャーがデモサイト公開
東京大学・松尾豊研究室発のAIベンチャーELYZAは、キーワードから約6秒で日本語の文章を生成できるAI「ELYZA Pencil」を試せるデモサイトを公開した。キーワードを数個入力すると約6秒で日本語のタイトルや文章をAIが自動で生成する。
東京大学・松尾豊研究室発のAIベンチャーELYZA(イライザ/東京都文京区)は3月28日、キーワードから約6秒で日本語の文章を生成できるAI「ELYZA Pencil」を試せるデモサイトを公開した。キーワードから文章生成できる日本語の大規模言語AIとして、国内初の一般公開になるという。
ELYZA Pencilは、キーワードを数個入力すると約6秒で日本語のタイトルや文章をAIが自動で生成する。デモサイトではニュース記事やビジネス用メール文、職務経歴書の3種類を作成できる。
ELYZA Pencilの性能評価のため東大生3人と「速度」と「流ちょう性」「正確性」「キーワード含有率」の4点を比較。AIの執筆平均速度は6.4秒で、東大生の作業時間の56分の1となり東大生を上回ったが、流ちょう性はほぼ同水準、正確性とキーワード含有率は東大生の成績よりも下回ったとしている。
同社は「海外と比較して日本では大規模言語AIの理解が遅れており、結果として実用化も遅れている」と指摘。ELYZA Pencilでの体験を通して、日本での大規模言語AIへの理解や実用化を少しでも進めたいと、デモサイト公開の経緯を明かした。
「ELYZA Pencilの文章執筆AIを改善していくことで、ビジネス上での文章作成やメール作成、メディア運営における記事作成など、あらゆるホワイトカラー業務の生産性を向上させたい」(同社)
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