基本情報技術者試験がいつでも受験できるように、年2回から変更 2023年4月スタート 出題範囲も変更
情報処理推進機構は、基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験を通年試験化すると発表した。これまで年2回のみ実施していた試験を、受験者が都合の良い日時を選択して受験できるようになる。2023年4月から適用する。
情報処理推進機構(IPA)は4月25日、これまでは年2回の実施だった基本情報技術者試験(FE)と情報セキュリティマネジメント試験(SG)をいつでも受験できるようにすると発表した。2023年4月からは、受験者が都合の良い日時を選択して受験できるようになる。「受験者の利便性向上を目指す」(IPA)といい、試験時間や出題範囲も変更する。
これまで午前中に150分行っていたFEの「午前試験」は、「科目A試験」に名称を変更し、試験時間を90分に短縮。問題数は80問から60問に減らす。午後に150分行っていた「午後試験」は100分に短縮するが、問題数は11問から20問に増やす。回答する問題を受験者自身が選べる「選択問題」は廃止する。
科目A試験の出題範囲は、午前試験から変更しない。科目B試験は、これまで出題範囲の一部だった「情報セキュリティ」と「データ構造及びアルゴリズム(疑似言語)」を中心とした構成になる。個別プログラム言語(CやJava、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)の出題は「普遍的・本質的なプログラミング的思考力を問う疑似言語による出題に統一する」(IPA)という。
SGは午前試験と午後試験を統合し、「科目A・B試験」として2科目まとめて実施する。これまで計180分だった試験時間は120分に短縮。53問あった問題数は60問に変更する。科目Aの出題範囲は現在の午前試験、科目Bは午後試験と同じ。
採点は「ITパスポート試験」と同じ、IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づく方式に変更。 FEはA、B試験科目の評価点が全て基準点以上の場合、SGは総合評価点が基準点以上の場合に合格となる。FEの午前試験免除制度は、科目A試験免除制度として継続する。試験の申込方法や受験規約など、実施方式の詳細は、後日改めて発表するとしている。
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