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「ゆっくり茶番劇」商標登録者が方針転換 使用料は不要も「権利は当社のもの」
「ゆっくり茶番劇」が商標登録され物議を醸している問題で、商標登録を発表した柚葉さんが、年間10万円としていた商標使用料を不要とすると発表した。商標の使用許諾を取るよう求めたガイドラインは取り下げていない。
「ゆっくり茶番劇」が商標登録され物議を醸している問題で、商標登録を発表した柚葉さんが5月16日、年間10万円(税別)としていた商標使用料を不要とすると発表した。「皆さまからのご意見を受け、関係各所と再検討しました」としているが、商標の使用許諾を取るよう求めたガイドラインは取り下げていない。
柚葉さんは15日、「『ゆっくり茶番劇』の商標権を取得した」とTwitterで発表。以降の商用利用に対し、年間10万円の使用料を求めていた。今後は使用料を請求しない。これまでに使用料を支払った人はいないとしている。
「ゆっくり」とは、同人サークル「上海アリス幻樂団」が制作する作品群「東方Project」の二次創作。「ゆっくり茶番劇」はデフォルメされた頭だけのキャラクターに合成音声を当てて会話劇にしたもので、さまざまな投稿者がYouTubeやニコニコ動画に動画をアップロードしている。柚葉さんは上海アリス幻樂団やゆっくり自体の創作とは無関係な第三者であることから、Twitter上では反発の声などが上がった。
同件を巡っては、上海アリス幻樂団代表の博麗神主(ZUN)さんが15日に「法律に詳しい方に確認しますね」とツイートした他、ドワンゴ専務取締役COOの栗田穣崇さんも16日に「ドワンゴ法務部とミーティングを行いました」「5月21日までに(中略)ニコニコとしての公式見解を出します」と投稿していた。
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