官房長官が「ゆっくり茶番劇」巡りコメント 「一般論としては適切な二次創作物の保護が重要」
松野博一内閣官房長官は記者会見で、「ゆっくり茶番劇」が第三者に文字商標として登録された件について、「一般論として、二次創作については適切かつ正当に創作物が保護されることが重要」との見方を示した。
松野博一内閣官房長官は5月24日の記者会見で、「ゆっくり茶番劇」が第三者に文字商標として登録された件について「個別の事案についてはコメントを差し控えるが、一般論として、二次創作については(中略)適切かつ正当に創作物が保護されることが重要」との見方を示した。
松野官房長官は、ゆっくり茶番劇の事案を受けて法律の見直しをする必要はあるかとの記者の質問に対し「商標権は権利者による登録の後、第三者による申し立てや審判といった制度によって事後的に権利の適切な調整が図られる」と回答。一方で「ネットを含め知的財産権を巡る状況が日々変化する中で、その在り方について引き続き不断の検討が必要」とも発言した。
同人サークルの上海アリス幻樂団の作品「東方Project」から自然発生的に派生した「ゆっくり茶番劇」を巡っては、同サークルとは無関係な動画投稿者の柚葉さんが15日に「『ゆっくり茶番劇』の商標権を取得した」と公表したことで物議を醸した。
柚葉さんは当初商標利用料として10万円を請求するとしていた。16日には使用料を廃止すると発表したものの「権利は当社のものとして存続する」との主張は崩さなかった。
これに対しドワンゴは23日、「ゆっくり茶番劇」の商標権放棄に向けた交渉をすると発表。同社は同様の問題が再発しないよう、関連ワードを含め特許権の取得を進め、登録できた場合は権利を行使せずに開放する予定。
柚葉さんが所属する配信者コミュニティーの「Coyu.Live」は同日に、商標権を抹消する申請書類の提出を弁理士に要請したと、柚葉さんから報告を受けたと発表している。
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