キオクシア、初の「XFM DEVICE Ver.1.0」準拠製品をサンプル出荷 モバイル機器などのストレージに
キオクシアは14日、業界で初めて「XFM DEVICE Ver.1.0」規格に準拠した小型モバイル機器向けのストレージデバイス「XFMEXPRESS XT2」のサンプル出荷を始めたと発表した。256GBと512GBがある。
メモリ事業を手掛けるキオクシア(東京都港区)は6月14日、業界で初めて「XFM DEVICE Ver.1.0」規格に準拠した小型モバイル機器向けのストレージデバイス「XFMEXPRESS XT2」のサンプル出荷を始めたと発表した。256GBと512GBがある。
XFM DEVICE Ver.1.0は、JEDEC(半導体技術協会)が21年8月に公開したPCIe/NVMeメモリデバイス規格。14(幅)×18(奥行き)×1.4(厚さ)mmとmicroSD(11×15×1mm)に近いパッケージサイズのリムーバブル式メモリだ。
ただしキオクシアによるとmicroSDのようにユーザーが頻繁に出し入れすることを想定したものではないという。「モバイル機器や小型PC、IoT製品などのストレージとして使うことで設計の自由度を上げる。またアップグレードや保守のために交換したりできるのもメリット」としている。
インタフェースはPCIe Gen4.0×2レーンでプロトコルはNVMe 1.4b。転送速度は理論値で4GB/sとなっているが「開発中の評価用サンプルのため、実際の性能は現段階では非公開」という。
同社は6月15日から幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2022」やドイツのニュルンベルクで21日に開幕する「embedded world 2022」でXFMEXPRESS XT2の展示とデモを行う。
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