中古スマホに謎の需要 複数台購入する女性が続出したワケ
6月中旬から20日ごろにかけて、スマートフォンの中古端末動向に少し変わった動きが出た。中古販売を手掛けるイオシスによると、とあるアプリの影響でAndroid 10以上を搭載した格安の中古スマートフォンが大量に売れたという。
6月中旬から20日ごろにかけて、スマートフォンの中古端末動向に少し変わった動きが出た。中古販売を手掛けるイオシスによると、とあるアプリの影響でAndroid 10以上を搭載した格安の中古スマートフォンが大量に売れたという。
そのアプリとはジャニーズの公式チケットアプリ「Johnny's Ticket」。ジャニーズ所属アーティストのライブチケットを入手するために必要なアプリで、6月11日にリリースされた。なぜこのアプリが影響したのかといえば、厳しい動作条件にある。おサイフケータイに対応したAndroid 10.0以上、iOS 13.0以上(端末はiPhone 8以上)と比較的新しいものに限定されており、チケット購入用として格安の中古スマートフォンに注目が集まったようだ。
イオシスの担当者によると、Android 10かつおサイフケータイに対応する格安スマートフォンとして、シャープ「AQUOS Wish」の未使用品を勧めているようだが、この手の日常使いされる端末は本来、オンラインの販売比率が高いという。しかし、アプリリリース後からスマートフォンへの問い合わせが増え、実店舗での販売数が増加。調査したところ、ジャニーズの公式アプリを利用すべく購入するユーザーが多いことに気付いたという。普段あまり在庫が動かないiPhone 8も、購入数は先週比で1.3倍伸びたようだ。
同社の広報スタッフが店舗を訪れた際に、その場に居合わせた2人の女性客にヒアリングしたところ、ジャニーズの公式アプリでチケットを申し込むために、Androidスマートフォンを5台、iPhone 8を2台購入したという。こうした端末情報は、ファンの間で口コミとして広がり、ファンがファンを連れてくる形で、まとまった台数のスマホを買い求める客が連日訪れたという。東京だけでなく、大阪、名古屋、福岡でも同様の傾向で、中には20台以上買った客もいるという。
とあるジャニーズファンによると、チケット応募時の名義と携帯電話番号がひも付いていており、原則多重応募は禁止とされているものの、実情として、家族など複数の名義を使い分けてチケットに応募することがまかり通っているという。このため、応募したい分だけ回線とスマートフォンを用意したのだろうと取材に答えた。
しかし、"ジャニーズ特需”はすでに終了したようだ。直近で申し込みを受け付けていたコンサート「Summer Paradise 2022」の応募期間が6月20日に終了。イオシスの公式アカウントによると、応募期間が終了したことで、在庫の売れ行きも落ち着いたとしている。とはいえ、似たような"特需”は今後も起こる可能性が高く、アプリの仕様変更等によっては端末の売れ行きにも変化がありそうだ。
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