映画のリーチサイト運営で群馬県警が男性を逮捕 映画「シドニアの騎士」などの違法コンテンツへリンク
CODAは7日、違法コンテンツへ閲覧者を誘導する、いわゆるリーチサイトを運営していたとして、群馬県警察サイバーセンターと高崎北警察署が男性1人を著作権法違反の疑いで逮捕したと発表した。
CODA(コンテンツ海外流通促進機構)は7月7日、違法コンテンツへ閲覧者を誘導する、いわゆるリーチサイトを運営していたとして、群馬県警察サイバーセンターと高崎北警察署が男性1人を著作権法違反の疑いで逮捕したと発表した。群馬県警によるリーチサイト摘発は2月に続き2回目。
男性は自身が運営するWebサイトに、違法コンテンツへのリンクを掲載。バンダイナムコフィルムワークスの劇場版「GのレコンギスタIII」「宇宙からの遺産」、キングレコードが著作権を有する「シドニアの騎士 あいつむぐほし」などが含まれていた。
男性のWebサイトは2018年2月のドメイン登録後、当初は映画情報や公式トレーラーなどを紹介していた。その後、海外のオンラインストレージなどへアップロードされている違法動画へリンクするようになり、ほぼ毎日1作品から3作品の違法コンテンツへのリンクを更新していた。広告も掲載していた。
CODAは「海外のストレージサイトには様々な著作物が違法にアップロードされているが、多くは作品名などの情報が記載されず、リーチサイトによる誘導がなければ到達できない」と指摘。「リーチサイトはリンクでアクセス数を集め広告収入を稼ぐなど、海賊版サイトの運営と同様に我々権利者にとって悪質かつ許せない行為」としている。
リーチサイトは、2020年の著作権法改正で規制を強化。運営者や著作権侵害コンテンツへのリンクなどは刑事罰の対象となった。
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