Twitterの4〜6月期決算は減収で赤字 「マスク氏による買収保留の不確実性を反映」
Twitterの4〜6月期決算は、売上高は1%減、2億7000万ドルの純損失だった。同社は広告業界への逆風と、マスク氏による買収保留に関連する不確実性を不調の理由として挙げた。不確実なため、第3四半期の予想はせず、電話会見もしなかった。
米Twitterは7月22日(現地時間)、第2四半期(4〜6月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比1%減の11億7666万ドル、2億7000万ドルの純損失(1株当たり35セント、調整後は8セント)だった。前年同期は6560万ドル(1株当たり8セント)の黒字だった。
売上高、純利益(損失)ともにアナリスト予測(売上高は13億2000万ドル、調整後1株当たり純利益が14セント)を下回った。
売上減について同社は「広告業界への逆風と、イーロン・マスク氏によるTwitter買収保留に関連する不確実性を反映している」と説明した。
マスク氏による買収保留に鑑み、第3四半期の予想は提供しないとした。また、業績に関する電話会見も行わなかった。
mDAU(広告を閲覧した、収益につながる日間アクティブユーザー数)は16.6%増の2億3780万人だった。
同社はプレスリリースでmDAUの算出方法について詳しく説明した上で、「第2四半期の偽あるいはスパムアカウントの平均は、mDAUの5%未満であると推定する」と語った。
マスク氏は4月25日にTwitterを約440億ドルで買収することで合意したが、5月にはmDAUに含まれるスパムアカウントがTwitterによる報告(5%未満)より多い疑いがあるとして買収を保留すると発表。7月8日には買収取引を打ち切ると通知した。
Twitterはマスク氏を米デラウェア州衡平法裁判所に提訴し、裁判は10月に予定されている。
関連記事
- Twitter、イーロン・マスク氏を提訴 買収契約の「責任を負わせるための訴訟」
Twitterは予告通りイーロン・マスク氏を提訴した。マスク氏が約440億ドルでの同社買収の契約を取りやめようとしているのは契約違反だとしている。 - イーロン・マスク氏、Twitter買収取りやめ通知 Twitterは提訴の構え
Twitter買収で一旦は合意したイーロン・マスク氏が、買収取りやめるとTwitter側に通知した。Twitterが契約に違反したと主張している。Twitterはマスク氏を提訴する構えだ。 - Twitter、長文(2500文字)コンテンツ投稿「Twitter Notes」のテスト開始
Twitterは、画像やツイートを含む長文(2500文字まで)コンテンツを作成、投稿する機能「Twitter Notes」のテストを開始した。NoteはTwitterのタイムライン上にカードとして表示され、タップ(クリック)して開いて読める。Noteは投稿後の編集も可能だ。 - イーロン・マスク氏、「Twitterの買収を一時保留する」「でもまだ買うつもりだよ」とツイート
Twitterを約440億ドルで買収する契約書に署名済みのイーロン・マスク氏が、買収の手続きを一時保留するとツイートした。その2時間後には「まだ買収に取り組んでいる」とツイートした。契約書では一方的に破棄した場合、10億ドル支払うことになっている。 - マスク氏による買収に合意したTwitterのQ1決算は増収増益 電話会見は開催せず
Twitterの2022年1〜3月期決算は増収増益だった。同社はイーロン・マスク氏による買収に合意しており、買収完了後は非公開企業になるため、これが最後の業績発表になる可能性がある。 - Twitter、マスク氏による買収に合意 440億ドル(約5.6兆円)で非公開企業に
Twitterは、イーロン・マスク氏による買収に合意したと発表した。買収完了後、非公開企業になる。買収総額は約440億ドル(約5兆6400億円)だ。 - Twitter、“編集ボタン”のテストを始めると正式ツイート
Twitterは、編集機能のテストを開始するとツイートした。前日には筆頭株主になったイーロン・マスク氏が「編集ボタンは欲しい?」というアンケートを実施。この決定は「アンケートのせいではなく、1年前から検討していたこと」とTwitter。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.