Alphabet、2四半期連続の増収減益 YouTube広告も減速
Googleを傘下に持つAlphabetの4〜6月期決算は、売上高は16%増だったが純利益は14%減だった。2四半期連続の減益だ。YouTube広告も減速した。
米Googleの持株会社、米Alphabetは7月26日(現地時間)、2022年第2四半期(2022年4月〜6月)の決算を発表した。Alphabet全体の売上高は、前年同期比16%増の696億8500万ドル、純利益は14%減の160億200万ドル(1株当たり純利益は1ドル21セント)だった。為替変動や主力の広告事業への景気減速の影響、研究開発やマーケティングへの投資で、2四半期連続の減益になった。
売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は699億1000万ドル、1株当たり純利益は1ドル28セント)に届かなかった。
前年同期はコロナ禍からの回復期で個人消費が増加し、売上高の伸び率は62%だった。
スンダー・ピチャイCEOは発表文で「第2四半期は検索とクラウドに牽引された。AIとコンピューティングへの長年の投資が、われわれのサービスを消費者にとって特に価値あるものにしている。(中略)今後も長期にわたってディープコンピュータサイエンスに投資していく」と語った。
セグメント別では、主力のGoogle広告全体の売上高は12%増の562億8800、YouTube広告の売上高は5%増と鈍化した。PixelやNest、Chromebookなどのハードウェア、アプリストア、広告以外のYouTubeの売上高などを含む「Google other」の売上高は1%減の65億5300万ドル。クラウド部門の「Google Cloud」は36%増の62億7600万ドル。クラウドの営業損失は8億5800万ドルと、前年同期より2億6700万ドル増加した。Alphabetの「Other Bets」(ムーンショット部門のCalico、CapitalG、Chronicle、GV、Verily、Waymo、Xなど)の売上高は0.5%増の1億9300万ドル、営業損失は16億8600万ドルと、前年同期より2億9000万ドル増加した。
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