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緑内障の簡易検査ができるゲームアプリ、東北大などが開発 隕石を破壊して視野をチェック
東北大学大学院医学系研究科の研究チームと宮城県のテレビ局である仙台放送は、緑内障の早期発見に寄与できるスマートフォン用ゲームアプリ「METEOR BLASTER」を共同開発した。
東北大学大学院医学系研究科の研究チームと宮城県のテレビ局である仙台放送(宮城県仙台市)は8月3日、緑内障の早期発見に寄与するというスマートフォン用ゲームアプリ「METEOR BLASTER」を共同開発したと発表した。このゲームを片目ずつ計5分間プレイするだけで、利用者の視野を簡易判定できるという。
このゲームは宇宙を舞台にしたシューティングゲームで、プレイヤーは画面中心に現れる隕石をレーザー砲で破壊しながら、宇宙空間のあちこちに登場する星(=白い光)を捉えていく。画面中央部を注視している際に、画面外周部にオブジェクトが出現した時のユーザーの反応を評価し、視野の簡易判定を行う。
研究チームによると日本人の中途失明の原因で最も多い病気が緑内障であるという。緑内障の初期は、ほとんどの患者に自覚症状がなく、異常を感じて病院に行くころには、病状が進行している場合が多い。同大学らは「(このゲームで)従来よりも容易かつ正確に視野に関する評価情報を得ることが可能」とし、緑内障の早期発見につながると説明している
同大学らは7月11日、日本における同ゲームの特許を取得。今後はeスポーツによる目の健康促進という観点で、さらなる機能拡張を図り、さまざまな業界や団体、企業などと連携しながら社会実装を目指す。
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