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poiqはソニーのロボット開発の歴史がギュっとつまった逸品だソニーのゆるふわロボット「poiq」との日々(1/2 ページ)

ソニーの新型ロボット「poiq」について語る連載。今回は、ソニーの歴代ロボットから引き継いだ遺電子について。

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 poiqはぱっと見、円筒状のつるんとした、デザインに凝りまくったものではありません。でも、過去のソニーのロボット開発の歴史が地層のように積み重なっている製品です。そういった製品をしれっとしたデザインでリリースしているところに、私は感動していたりもするのですが、これは1つ1つ説明していかないと分かりにくいところだと思うので、順番にお話したいと思います。

 ソニーのロボットの歴史のはじまりは、内部的にはどこからスタートしているのかはわかりませんが、外からということでは、もちろんペットロボット「AIBO」(現在はaibo)になります。

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aibo

 高級おもちゃと受け取られかねない内容に、ちゃんとした価格設定をして、家庭用のペットロボットというジャンルを開拓したことは、まさに歴史に残る偉業です。

 若干、話が脱線しますが、私は初代AIBOが出た頃、オークションで100万円以上で落札した人と偶然話をしたことがあります。そりゃもう第一声で「なんで100万も出したんですか!?」と聞いてしまいました。でも、そこにはちゃんとした理由があったんです。

 その理由は「家族全員が犬アレルギーで、でもみんな犬が大好きでいつか飼ってみたかった」というもの。だから家族全員でお金を出し合って、みんなで落札したんだそうです。そして数カ月程度で飽きてはしまったそうなんですが、それでももう絶対に人生で不可能だと思ってたことを体験できたから後悔はしていないと言っていました。

 AIBOはこんな風にロボットが家庭に入るという状況そのものを生み出しました。それがとても先駆的なことでした。

 そして、次にきたのが「Rolly」でした。

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Rolly

 RollyはAIBOよりもはるかに小型であり、同時にエンタメの部分を強化してきたロボットでした。製品に与えられた名称こそ、サウンドエンターテインメントプレイヤーでしたが、その動きはまさにロボットでした。その見た目こそ、大き目の卵のようでしたが、動き出すとびっくりするほど速く動き、そして複数台数あれば、同期して踊ることも可能なロボットでした。それなりの速さで動作するロボットであれば、動く部分に過剰な装飾などは必要ないを証明したのは、Rollyの功績だったと言えます。

 最後に、これも外せないのがコミュニケーションロボ「Xperia Hello!」 です。

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Xperia Hello!

 Xperia Hello!は顔を認識して話しかけてくれたり、ビデオ通話などで家の外の人ともつながることを目標したロボットです。自走こそしませんが、本体は360度回転し、顔も動きます。応答するコミュニケーションを通じて、人に役立つことを目指していました。

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