速さは正義、「被写体検出AF」を搭載した富士フイルム「X-H2S」の気持ち良さ:荻窪圭のデジカメレビュープラス(5/5 ページ)
富士フイルムの「X-H2S」である。「実用性重視のハイエンド機」という方向性をさらに強化したAPS-Cサイズ界最強カメラとしての登場だ。
動画は最高で6.3K、4Kでは120fpsのハイスピード動画も撮影できる。
コーデックはApple ProResにも対応、F-Logにも対応とがちの映像作品を撮る人向きだ。
そうなると高速なメディアが必要なわけで、X-H2SはSDカードとCFexpress TypeBのデュアルスロットが採用されている。
さらに、フルサイズのHDMI端子を持ち、HDMI経由で動画のRAWデータ出力が可能であるなど本格的な仕様だ。
速さは正義、かもしれない
最後に、いつものガスタンクと普通のスナップを。
X-H2Sは静止画撮影では超高速AFと秒40コマの連写、さらに被写体検出AFといった速さを発揮。スポーツや動物のみならず、幅広く気持ちよく使える。やっぱ撮ってて気持ちいいのは素晴らしい。
今回は静止画メインのレビューだったけど、動画に関してもハイエンドユーザー向けのハイレベルな機能を持っている。Xシリーズのラインアップにはシネマレンズもあるので映像作品を撮る人にも良さげだ。
そして注目はその品名。X-H2S、と末尾に「S」が付いてるのだ。
実はX-H2Sの発表の際、Sが付かない無印の「X-H2」も開発発表された。4000万画素の「X-TRANS CMOS 5 HR」を搭載した画質重視のモデルである。
でもそこまで画素数が不要なら静止画メインの人にもX-H2Sの快適さは魅力的だ。動きものを撮る人には特に。
個人的には趣味性が高いX-Tシリーズの操作感が好きなので、そっちにもぜひこのセンサーを採用したモデルを出してほしいなあ、と思ったりもするのだった。
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