政府運営「e-Gov」などにサイバー攻撃か ロシア支持のハッカー集団「KILLNET」が声明 mixiやJCBへの攻撃にも言及
ロシアを支持しているというハッカー集団「KILLNET」は、日本政府運営の行政情報の総合窓口サイト「e-Gov」などのWebサイトにサイバー攻撃を行ったと、メッセージアプリ「Telegram」上に投稿した。
ロシアを支持しているというハッカー集団「KILLNET」は9月6日、日本政府運営の行政情報の総合窓口サイト「e-Gov」などのWebサービスにサイバー攻撃を行ったと、メッセージアプリ「Telegram」上に投稿した。
Telegram上のチャンネル「WE ARE KILLNET」では午後4時34分ごろ、日本国旗の絵文字と“OFFLINE”という文言とともに、e-Govや地方税ポータルシステム「eLTAX」の4つのURLを投稿。eLTAXには午後9時40分現在も、サイトにアクセスできない状態になっている。
午後5時17分ごろには「汚いサムライに蹴りをいれる」という説明文と、JCBの公式Webサイトにサイバー攻撃を仕掛けたと思われる画像を投稿した。その後も「国内で2番目に人気のあるSNSであるmixiをノックアウトした」としてmixiや、国税ポータルサイト「e-Tax」などにも攻撃したと思われる投稿が見られている。
また「最も重要な日本の電子サービスを教えてください」という投稿や、この事態を報じている記事をチャンネル内で共有している様子も見られている。
デジタル庁は午後6時13分ごろ「システム障害により、e-Govのウェブサイトにアクセスできない状況」と投稿していたが、午後9時ごろにe-Govへのアクセス障害はおおむね解消されたとツイート。なお、原因については明かしていない。
今回のサイバー攻撃との関連性は不明なものの、mixiも公式Twitterアカウント(@mixi_official)が午後8時18分ごろに「mixiで障害が発生しておりアクセスしづらい状況が発生している」と投稿している。
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