NTTのXR事業を結集、ドコモが新会社「コノキュー」設立 独自のXRデバイスも開発へ
NTTドコモは、XR事業にフォーカスした「NTTコノキュー」を設立した。「NTT XR」など、NTTグループ各社で手掛けているXR事業をコノキューに集約し、顧客基盤、営業基盤、技術力など、各種アセットを生かしたXR事業を個人・法人に展開する。
NTTドコモは9月28日、XR事業にフォーカスした「NTTコノキュー」(NTT QONOQ)を設立し、10月1日から営業を開始する。「NTT XR」など、NTTグループ各社で手掛けているXR事業をコノキューに集約し、顧客基盤、営業基盤、技術力など、各種アセットを生かしたXR事業を個人・法人に展開する。
コノキューは、メタバース事業、デジタルツイン事業、XRデバイス事業の3事業を展開。国内だけでなく、海外展開も視野に入れている。新会社の資産予定規模は600億円、人員はNTT各社から集め200人体制でスタート。増資、増員は順次行うとしている。NTT持ち株やドコモの研究開発部門とも連携する。
メタバース事業では、マルチデバイス型メタバース「XR World」の他、リアルタイムのバーチャルライブを実現する「Matrix stream」を展開する。「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)でも、バーチャル会場を手掛ける。
デジタルツイン事業は、ARからスタートする。商業施設などパートナー企業のエリアでスマートフォンをかざすと、その場所にあったARTコンテンツが表示され、エリアへの回遊促進、店舗誘客などを実現する「XR City」を提供する。
XRデバイス事業では、独自でのデバイス開発を計画している。NTTコノキュー代表取締役社長の丸山誠治氏は、デバイスの詳細について避けつつも「私どもがやりたいのは、いろいろなお客様に(XRを)身近に感じていただきたい。まだまだ世の中にあるデバイスでは十分ではない」と説明。サービスとデバイスをセットにした方がより価値を提供できるとの考えから開発を進めているようだ。
デバイス自体は「いろいろなデバイスを想定して検討を進めている」という。ただし、ハードウェアを全て開発できるわけではないことから、パートナー企業との協業を想定する。なお、すでにNTT各社で取り扱っている他社のXRデバイスについても、コノキューで取り扱うことになるようだ。
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