Appleの衝突事故検出、ジェットコースターで911通報
iPhone 14や一部のApple Watchの新機能「衝突事故検出」がジェットコースターに反応して911に通報する“事故”が発生している。Wall Street Journalによると、Kings Islandから911通信センターに既に6回こうした通報があったという。
米AppleがiPhone 14シリーズと最新のwatchOS搭載Apple Watchに搭載した新機能「衝突事故検出」が、遊園地のジェットコースターに乗ったユーザーのデバイスから911(日本の110番に当たる米国の番号)にダイヤルしてしまっていると、米Wall Street Journalが10月9日(現地時間)、実際に通報してしまった人の話と共にそう報じた。
衝突事故検出機能は、ユーザーが携帯しているiPhoneあるいはApple Watchが、「車が激しく衝突したことを検知すると、緊急通報サービスにつながるよう助けてくれる」機能だ。
デバイスが衝突を検知すると、アラートを表示し、ユーザーが20秒以内にアラートを解除しないと警察に電話をかける。
警察へは音声メッセージでユーザーが事故に遭ったと報告し、位置情報も提供する。
Wall Street Journalによると、iPhone 14を携帯してアミューズメントパークのKings Islandのジェットコースターに乗ったサラ・ホワイトさんがライドを楽しんだ後、ロック画面に不在着信と警察から無事を確認するボイスメールが表示されていたという。
記事を書いたジョアンナ・スターン記者は、この通報の録音をツイートしている。騒音の中に悲鳴のような声も聞こえる。
Kings Islandが管轄内にある911通信センターはWall Street Journalに対し、9月以来同園のジェットコースターに乗ったユーザーから6回の衝突検出通報があったと語った。
Appleはスターン氏に対し、この技術はユーザーに安心感を与えるものであり、時間をかけて改善し続ける所存だと語った。
なお、日本の場合は緊急通報サービス「119」に自動通報する。
この機能搭載デバイスのユーザーは、ジェットコースターに乗る前に機内モードにするか、[設定]→[緊急SOS]→「激しい衝突事故発生後に電話」をオフにしておいた方がよさそうだ。
関連記事
- 衝突事故を検知して自動通報する「iPhone 14」の新機能 日本ではどこにつながる?
iPhone 14シリーズと新型Apple Watch(Series 8/SE/Ultra)には、「衝突事故検出」機能が搭載されている。この機能について、Appleがサポート情報を公開している。 - 「Apple Watch」が自動車事故まで検出する理由
Appleの新しい「Apple Watch」などに搭載される「衝突事故検知」機能。開発の背景にはユーザーの声があったようだ。 - 「Apple Watch SE」に新モデル 3万7800円から 「Series 8」も登場
米Appleは9月7日、同社が開催したオンラインイベントにて「Apple Watch Series 8」と第2世代の「Apple Watch SE」を発表した。 - 「iPhone 14」発表 衛星通信に対応、11万9800円から 「Plus」も復活
AppleがiOS搭載スマートフォンの新モデル「iPhone 14」を発表。新たに衛星通信を活用した緊急通報機能を搭載する。価格は11万9800円から。サイズの大きい「iPhone 14 Plus」も発売するが、「13」まで提供していた「mini」は販売しない。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.