三菱UFJ信託、「Dprime」情報銀行データを活用し新商品開発 第1弾はクラフトビール
三菱UFJ信託銀行は10月13日、情報銀行サービス「Dprime」に登録されたデータを活用して商品やサービスを開発するプロジェクト、「Dprime Lab」の第1弾となる成果を発表した。
三菱UFJ信託銀行は10月13日、情報銀行サービス「Dprime」に登録されたデータを活用して商品やサービスを開発するプロジェクト、「Dprime Lab」の第1弾となる成果を発表した。
Dprimeユーザー1400人のデータを元に生まれたのは、廃棄食材から生まれたサステナブルビール。長野県野沢温泉村のクラフトビールメーカーAJB Co.が開発を担当した。
Dprimeは2021年1月にスタートした情報銀行サービス。登録した個人の趣味嗜好などのデータを、本人同意の範囲で企業などに提供、マーケティングや商品開発に利用する代わりに、特典などを返す仕組み。開始から1年半で、利用者数は10万人を超え、参加する企業も300社を超えた。
Dprime Labでは1400ユーザーの情報を活用した。趣味嗜好や年齢などの基本情報のほか、どんなシチュエーションで飲みたいかというデータを新たに取得して提供。さらに試作品を送付して試飲してもらい、そこからのフィードバックも開発に生かした。「プライバシーを保護しながら、企業と個人の共創によって社会課題を解決していきたい」(三菱UFJ信託銀行)
クラフトビールを普段飲まないユーザーの意見も開発段階から聞けたことが、新たなビールの開発に有効だったとAJB Co.は言う。また参加者の85%がクラフトビールの購入意向を示し、フードロス防止商品の選択意向が26%アップするという認知効果もあった。
10月14日からは、第2弾としてロスフラワーを活用したオフィスアイテムの開発、器やグラスを伝統技術を持つ職人と作り上げるプロジェクトを開始する。こうした試みを通じて、Dprime自体のユーザー数も2024年3月期には25万人を目指すとした。
関連記事
- 初の「情報銀行」認定 三井住友信託銀行など2社
日本IT団体連盟は三井住友信託銀行とフェリカポケットマーケティングに対して「情報銀行サービス」が開始可能な状態であると認定したと発表した。 - MUFGからスマホ完結型の資産形成アプリ 株式や投資信託、クラファン、ロボアドなどをカバー
三菱UFJ銀行がスマートフォン完結型の資産形成サービス「Money Canvas」を12月に提供開始。株式、投資信託、クラウドファンディング、保険、ポイント運用などの金融商品から、ユーザーが自由に組み合わせて運用できる。 - 80歳以上のATM引き出し限度額を制限、三菱UFJ信託銀行
三菱UFJ信託銀行は5月7日、詐欺対策として80歳以上の利用者の一部に対し、ATMでのキャッシュカードによる引き出し限度額を引き下げると発表した。 - 魔王討伐のため資産運用、ブラウザゲーム「信託クエスト」公開 三菱UFJ信託銀行
魔王を倒すためには、100ゴールドでは足りない……どうする勇者?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.