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中判でしか撮れない絵がそこにある、ハッセルブラッド「X2D 100C」を試した荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/8 ページ)

この連載では初となるハッセルブラッドである。「X2D 100C」は1億画素センサーを搭載しながら、ボディ内手ブレ補正を持ち、AFも快適で、幅広く使えるカメラなのだ。手にしてみると、これが実に良いのである。

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 基本的に物理ボタンやダイヤルは最小限にというデザインが貫かれていて、感心したのは視度補正。なんと視度補正リングがないのである。これは困った、とメニューを見たら「ディスプレイ」設定に「EVFディオプター」(EVFの視度補正を指す)があり、それを使うと、電子ダイヤルで視度補正ができるのだ。ダイヤルを回すとファインダー内のレンズがクククッと動くのが分かる。


ディスプレイ設定の「EVFディオプター」が視度補正

この画面になったらファインダーを覗きながらダイヤルを回してEVFの表示がくっきり見えるよう視度補正を行うのだ

 視度補正の方法を語りたいわけじゃなくて、ほとんどのカメラが物理的な機構として残している視度補正操作までタッチパネル+ダイヤル操作にしたこと感心したわけである。

 そのEVFは576万ピクセルのOLED(有機EL)が使われており、大きくて見やすいので撮影時も再生時も使いたい。

 背面モニターは横にあるボタンごとチルトするタイプ。上方向だけのシンプルなチルトだ。モニターの可動部がシンプルでモニター部自体も非常に薄いのがボディの薄さにも寄与してると思う。


背面モニターはチルト式だ

 メディアはCFexpress Type-Bが1スロット。


左側面にはUSB Type-C端子とCFexpress Type Bカードスロットがある

 だが今回、このスロットは使わなかった。すべて内蔵ストレージで済んでしまったのである。

 内蔵ストレージはなんと1TBあるのだ。1TBあったら……足りるかどうかは撮影者次第だけど、動画撮影機能はないし、静止画でも1枚約210MBから220MBある(RAWで撮った場合だが、基本的にRAWで撮るカメラである)。なので、4500枚は撮れる計算だ。


ストレージの設定画面。内蔵SSDは996GB(約1TB)あるのだ

 撮影後のデータはUSB TypeCを使ってPCにケーブル接続し、吸い上げて使うのである。転送速度はUSB 3.1 Gen2で10Gbpsだ。

 と、このようにユニーク、というか日本のカメラを使い慣れていると戸惑うところもあるが、感心する点の方が多い。

 では撮ってみよう。

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