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カニエ・ウェスト(イェ)、SNS「Parler」の買収に同意

InstagramとTwitterが差別的な投稿を理由にアカウントをロックした著名ラッパーのカニエ・ウェスト(現在の正式名はイェ)がSNSのParlerを買収すると発表。Parlerは「言論の自由のプラットフォーム」を標榜する。2021年1月6日の米議会議事堂襲撃で組織化と連絡手段に使われたとみられている。

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 “言論の自由を約束するプラットフォーム”を標榜するSNS「Parler」を運営する米Parlement Technologiesは10月17日(現地時間)、ラッパーで実業家でもあるカニエ・ウェスト(昨年本名を「イェ」に正式変更)がParler買収に合意したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。

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イェ(元カニエ・ウェスト。画像:プレスリリース)

 Parlerは2018年立ち上げのSNS。Twitterで“言論統制された”とするユーザーが流入したことで拡大していった。ほとんどモデレーションせず、そのモバイルアプリが2021年1月6日の米議会議事堂襲撃の計画や連絡のツールとして使われたとみられた。それを理由に米Appleと米Googleの公式アプリストアから削除され、米AmazonはAWSでのホスティングサービスを打ち切った。

 その後、Parlerが投稿の管理を改善するとしたことを受け、公式アプリストアで復活し、独自のクラウドサービスを提供する親会社としてParlement Technologiesを設立することで、Webサイトも再開している。

 イェはここ数週間、InstagramやTwitterで反ユダヤ主義的なコメントを繰り返し、本稿執筆現在、アカウントをロックされている。

 イェはプレスリリースで「保守的な意見が物議を醸すとされる世界で、われわれは自由に自分自身を表現する権利を確保しなければならない」と語った。

 Parlement Technologiesのジョージ・ファーマーCEOは「イェは言論の自由のメディア界に改革をもたらしており、2度とSNSから排除されることを恐れる必要はなくなる。(中略)Parlementは、同氏の目標達成を支援できることを光栄に思う」と語った。

 ファーマー氏は、創業CEOのジョン・マッツェ氏が取締役会に解雇された後、昨年5月にCEOに就任した。英保守党の議員、マイケル・ファーマー氏を父に持ち、妻はイェの支持者である保守派活動家、キャンディス・オーウェンズ氏だ。

 イェは18日にParlerにアカウントを開設した(投稿はまだしていない)。

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イェのParlerアカウント

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