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商業施設でPC紛失、テナント従業員の情報最大1万件を保存していた可能性 なくした時期は「2013年以降」
南海電気鉄道がノートPC1台を紛失。同社が運営する商業施設に勤める従業員の個人情報を最大1万件保存していた可能性があるという。紛失の具体的な時期が分かっておらず、同社は少なくとも2013年以降になくしたと推測している。
南海電気鉄道は10月26日、ノートPC1台を紛失したと発表した。同社が運営する商業施設「なんばCITY」に入居していたテナント企業従業員の情報を最大1万件保存していた可能性があるという。同日時点でPCは見つかっていない。紛失の具体的な時期も分かっておらず、同社は少なくとも2013年以降になくしたと推測している。
PCに保存している可能性のある情報は、2005年から13年にかけて「なんばCITY」のテナントで働いていた従業員の氏名、性別、雇用形態、勤務先の店舗名。PCは従業員証の作成用に05年から13年にかけて使っていた。OSはWindows XP。ネットワークには接続せずローカルで使用していたという。
22年9月21日に社員がノートPCのリース契約を更新しようとしたところ、どこにあるか分からず、紛失が判明した。13年以降は別のPCを使っており、13年〜22年9月までのどのタイミングでノートPCを紛失したか分かっていないという。「組織変更・執務場所の変更などがあり、その過程で当該PCが紛失したものと考えている」(南海電気鉄道)
同社は紛失に関する詳細を個人情報保護委員会に報告済み。今後はPCの場所や稼働状況を定期的にチェックする他、防犯用のワイヤなどを使って不用意な移動を防止することで、再発防止を目指すという。
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