ニュース
ガバメントクラウド上で基幹システム稼働 埼玉県美里町が全国初
埼玉県児玉郡美里町が、「ガバメントクラウド」(政府クラウド)での基幹業務システムの運用を始めた。税務管理や住民基本台帳のシステムを動かしているという。
埼玉県児玉郡美里町は10月31日、日本政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」(政府クラウド)で基幹業務システムの運用を始めた。税務管理や住民基本台帳のシステムを動かしているという。システムを提供するTKC(栃木県宇都宮市)が同日に発表した。
美里町は基幹業務システムとして、TKCのSaaS「TASKクラウドサービス」を利用している。同サービスはデータセンターのサーバを基盤に提供しているが、ガバメントクラウドの要件に合わせ一部をAWSに移行。美里町に提供した。TKCによれば、ガバメントクラウド上で基幹業務システムを動かすのは美里町が全国初という。
ガバメントクラウドは政府やデジタル庁が主導するデジタル改革の一つ。自治体や政府が使うシステムの基盤を共通化し、データ移行や既存システムの機能拡張、サーバ導入コストの削減を見込む。21年には自治体向けの先行事業を開始。基幹システムなどを先行して移行する自治体を募っていた。
美里町も先行事業に採択された自治体の一つで、同じく埼玉県の比企郡川島町と共同で応募していた。TKCは川島町のガバメントクラウド移行も支援しており、12月半ばに完了予定。
関連記事
- 政府共通のクラウド基盤、国産サービスの応札は「なかった」 河野大臣がコメント
デジタル庁の河野太郎大臣が、日本政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」について、2度目の公募に国産サービスの応札がなかったと発表した。採択したのは全て外資系のサービスだった。 - 日本政府の共通クラウド基盤に「Azure」「Oracle Cloud」追加 またも国産サービス入らず
デジタル庁が、日本政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」として、新たに「Microsoft Azure」と「Oracle Cloud Infrastructure」を採択。公的個人認証サービスの提供や、同庁による調査研究などに活用する。 - 日本政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」、2度目の公募スタート スマホでの個人証明にも活用へ
デジタル庁が、日本政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」として採用するサービスの公募を始めた。今回は2度目の公募。最初の公募ではAWSとGoogle Cloudを採択したが、クラウドサービスが多様化したことから、この2サービスを含め改めて公募する。 - 文科省が基幹システムをフルクラウド化、中央省庁で初 AzureとMicrosoft 365活用
文科省が、基幹システムを「Microsoft Azure」と「Microsoft 365」でフルクラウド化し、1月から運用している。日本の中央省庁が基幹システムをフルクラウド化するのは初という。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.