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Twitter、「青バッジはスパム対策に、知名度のシグナルとしての意味はなくなる」とロス氏

Twitterの青バッジ有償化について、同社幹部のヨエル・ロス氏が説明した。Twitter Blueに加入すれば誰でも青バッジを獲得できる。青バッジアカウントによるなりすましは即時凍結する。

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 米TwitterでSafety&Integrity担当ディレクターを務めるヨエル・ロス氏は11月8日(現地時間)、Twitterでの認証をめぐる混乱の対策についてツイートのスレッドで説明した。


 認証をめぐる混乱の発端は、同社を買収したイーロン・マスク氏が認証バッジ(青バッジ)をサブスクリプションサービス「Twitter Blue」に加入すれば入手できる有料サービスにすると予告したことだ。

 認証バッジは現在、一定の条件を満たさないと獲得できない。これが7.99ドル支払うだけで入手できるようになると、バッジの意味が変わるという懸念が高まった。そもそも認証バッジは本人であるという証明であって、有名人であるかどうかを示すものではないのだが、知名度のシグナルだとみられがちだ。

 マスク氏の発表後、複数の青バッジ保有者がイーロン・マスク氏になりすますパロディで抗議の意を示したが、こうしたユーザーは警告なしでアカウント凍結された。

 これについてロス氏は、「パロディであろうとなかろうと、青バッジアカウントがなりすますと特に混乱を招く」「Twitter Blueの変更で青バッジが入手しやすくなると、こうした混乱が拡大する危険がある。その対策としてわれわれがやろうとしていることは次のとおりだ」として、短期的には、なりすましている兆候のある青バッジアカウントのレビューを強化し、見つけたら凍結すると説明した。

 また、11月8日の米中間選挙でのなりすましリスクを回避するため、Twitter Blueでの青バッジ提供は選挙が終わるまで開始しないとも説明した。

 「長期的には、(botではなく)人間であることの証明を補完するものとして、認証にもっと投資する必要があると思う」という。

 同氏は「何年もの間、Twitterでの認証はトリッキーだった。ユーザーが誰であるかの認証だけでなく、知名度のシグナルでもあった。知名度の決定は本質的に困難だ」とし、知名度の認証は排除することを支持するという。

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 マスク氏は青バッジ有償化の際には、著名人には現在政治家に表示しているようなラベルも追加表示するという構想をツイートしている。

 ロス氏は、青バッジの役割は、主にスパム対策になると説明した。まず、青バッジを有償にすることで「スパマーの損失が利益を上回るまでコストを上げる」。月額8ドルになれば、スパムのためのコストが大幅に上昇する。次に、サブスク料金はアプリ内購入で支払うため、Twitterだけでなく、スマートフォンメーカーや決済処理業者の「防御も突破する必要がある」。これで、スパムのための手間も増える。「巧妙な攻撃者にとっては不可能ではないが、大規模に行うのは困難だ」とロス氏。

 つまり、モバイル決済経由で8ドル支払えば、誰でも青バッジを獲得できるが、青バッジから知名度シグナルという意味は完全になくなることになる。

 「認証についての完璧な解決策はない。最善のアプローチを見つけるために取り組んでいる。すべてのフィードバックに感謝しており、今後も進捗についてシェアしていく」とロス氏は長いスレッドを結んだ。

 マスク氏はロス氏のツイートに「重要なスレッドだ」とリプライした。

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