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世界中の伝統音楽のデータベース、慶應大が公開 1026民族、5776件の音声記録を掲載
慶應義塾大学は、世界中の音楽と伝統芸能の音声記録を検索できるオンラインツール「Global Jukebox」を公開した。1026民族から収集した伝統的な楽曲などの音声データ5776曲を掲載している。利用料は無料。
慶應義塾大学は11月10日、世界中の音楽と伝統芸能の音声記録を検索できるWebサイト「Global Jukebox」を公開した。1026民族から収集した伝統的な楽曲などの音声データ5776曲を掲載している。一般、研究向けに公開したもので、利用には無料の会員登録が必要。
世界地図上にマッピングされたポイントをクリックすることで、その地域の民族にゆかりのある音楽を再生できる。例えば日本の東北地方なら、安全を願うために歌われてきた「津軽山唄」、東京都なら作業時に歌われてきた「木遣節」がある。他にもヨーロッパやアフリカ、米国など世界各国の伝統音楽が聞ける。
2017年に暫定版としてデータベースを一度リリースしていた。研究チームは、改めて楽曲の種別や特徴などを見直し、呼吸方法や楽器情報など、より詳細な情報や会話などの音楽ではない音源も加え、データの正確性を上げて再度リリースしたという。
データベース中の全ての楽曲は、個人や研究での利用など非営利での使用を推奨しており、著作権とその文化継承者が許す範囲内のみで利用できる。今後も継続的に新しいデータも追加していくという。研究チームは「Global Jukeboxが他の研究者に刺激を与え、音楽の伝統や文化の進化に関する多様な異文化調査を可能にすることを期待している」とコメントしている。
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