Spotify、Googleのアプリストア外支払いオプションのテスト実装を開始
Spotifyは、3月に発表したGoogle公式アプリストアでの「ユーザー選択型決済」(UCB)のテスト実装を一部地域で開始した。ユーザーはサブスク料金を「Google Pay」以外の方法で支払える。出会い系アプリ「Bumble」もテストに参加した。
米GoogleとスウェーデンSpotifyは11月10日(現地時間)、3月に提携を発表した公式アプリストアでの新たなアプリ内購入機能「User Choice Billing」(UCB、日本では「ユーザー選択型決済」)のテスト実装を一部の地域で開始したと発表した。
UCBは、アプリ内での決済で、サードパーティのアプリ内課金システムを選択できるようにするサービスだ。9月には、日本を含む複数の地域にテストの実施地域を拡大すると発表した。今回は、さらにテスト地域に米国、ブラジル、南アフリカなどを追加し、35の地域で実施するとしている。
UCBが利用できるアプリでは、決済画面に「Google Pay」だけでなく、他の支払い方法が選択肢として表示される。少なくともSpotifyの場合はアプリを離れずに決済を完了し、そのまま有料プランを使い始められるようだ。
Googleはまた、日本でも提供されている出会い系アプリの「Bumble」もテストに参加したと発表した。向こう数カ月中に、一部の国でUCBが利用できるようになる見込みだ。
ユーザーがUCBでGoogle Pay以外の支払い方法を選択しても、アプリ企業はGoogleに手数料を支払う必要がある。
Googleと米Appleは、EUや韓国、日本などの規制当局から、アプリ市場のビジネス慣行に対する監視強化に直面している。GoogleはUCBで、企業や当局の懸念を緩和しようとしている。
関連記事
- Google Playストア、日本でもアプリ内決済で外部サービス選択可能にするテスト開始
Googleの公式アプリストアで、アプリ内購入とサブスク料金にGoogle Play以外の決済サービスを使えるようにするテストが始まった。対象は日本を含む5地域。代替決済サービスが使われる場合、手数料は4%低くなる。 - Google、欧州でアプリストア外での支払い方法を追加し、手数料も下げる計画
Googleは、欧州経済領域でアプリストア外での支払い方法を認めると発表した。欧州連合で「Digital Markets Act(DMA:デジタル市場法)」がほぼ成立したことを受けたもの。代替手段を選択した場合、Googleへの手数料は減額される。 - Google、アプリストア以外でのサブスク料金支払オプションのテスト開始へ まずはSpotifyと
GoogleがSpotifyと提携し、サブスク料金の支払い方法のオプションを提示するテストを開始する。アプリ上でGoogle Play以外での支払いを選択できるようにする。 - Google、公式アプリストアが独禁法違反だと米州検事総長連合が提訴
米国の36州とワシントン特別地区の検事総長らがGoogleを独禁法違反で提訴した。公式アプリストアで支配的な力を乱用したとしている。Googleは、“他のモバイルOS”と違いサイドローディングも認めていると反論した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.