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EvernoteをイタリアIT企業が買収 「製品は存続」
「脳の拡張」を目指すオンラインメモサービスのEvernoteをBending Spoonsが買収する。取引完了は2023年初頭の見込み。製品は存続する。
イタリアのミラノに拠点を置くIT企業Bending Spoonsは11月16日(現地時間)、“脳の拡張”を目指すオンラインメモサービス「Evernote」を手掛ける米Evernoteを買収することで合意したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。取引は2023年初頭に完了する見込み。
Evernoteは公式ブログで、買収完了後も「ユーザーのデータを安全に保護するというわれわれの取り組みは揺るぎなく、Evernoteは今後も繁栄し続ける」としている。
Bending Spoonsは動画や画像の編集ツールを提供する企業で、約1億人のユーザーを擁する。同社のルカ・フェラーリCEOは発表文で、自社の独自技術をEvernoteに適用することで有用性を高め、リーチを強化すると語った。
Evernoteは2000年にステパン・パチコフ氏が立ち上げた。2007年にCEOに迎えられたフィル・リービン氏の下、スマートフォンやMacのサポートや新機能の追加でユーザー数を伸ばした。2010年には日本語にも対応し、2014年には日経も出資した。
2015年にIPOを目指すに当たり、リービン氏がCEOを退任したがIPOは実現していない。リービン氏は現在、Web会議を効果的にする「mmhmm」に取り組んでいる。
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