これはもう「カメラさん、後はよろしくAF」──キヤノンのフルサイズミラーレス「EOS R6II」はスタンダード機の決定版か:荻窪圭のデジカメレビュープラス(6/6 ページ)
もしかして、フルサイズミラーレス一眼のスタンダードモデルに決定版が出たかもしれない。キヤノンの「EOS R6 Mark II」である。被写体検出AFが強化され、「自動」モードが付いたのだ。
シャッタースピードも絞り値も同じだが、動体優先HDRはISO800、HDRなしはISO400での撮影となっていた。動体優先HDRはもう露骨にHDRっぽい写りだ。
やや雲が出ててそこまでコントラストが高くないシチュエーションだったが、HDRが必要な輝度差が大きなシーンだともっと自然な写りになるはず。
静止画に関してはこんな感じかな。さらにプリ撮影が可能なRAWバーストモードや30分以上の動画撮影、スマートフォンとのUSBを使った有線接続機能、バッテリーの持ちがよくなるなど多くの点が強化された。
最後にもう1枚。RFマウントのレンズは重くて高価でハイクオリティなレンズと、軽くて安価で開放F値が暗いレンズの2つのラインができている。誰もがクオリティ最優先で重いレンズを持ち歩きたいわけじゃないので、軽いレンズのラインアップがあるのは素晴らしい。EOS R6IIの高感度特性なら多少くらいレンズでも実用的だ。その中の1本「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」で撮った写真を。
ガチ勢はヘビーで高性能なレンズを、ライト勢は安価で軽くてコンパクトなレンズを、と選べばいいし、ガチ勢でも自分の主要ジャンルではヘビーなレンズを、そうじゃないジャンルではライトなレンズをと使い分けられる。
それらを使いこなすボディとしてEOS R6IIは実にいい。
ハイアマチュア向けという位置付けだが、これだけ汎用性が高くて何でも撮れて最新のAFも使えるってなかなか希有だ。
他にはない長所を持ちつつ目立つ欠点は見当たらないといういささかできすぎたスタンダード機といって過言じゃないかも。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
自撮り特化! 広角単焦点のシンプル動画デジカメ、ソニー「ZV-1F」の使いやすさ
ソニーから“VLOGCAM”の第3弾が出た。沈胴しない20mm相当の単焦点レンズを搭載した超広角カメラ「ZV-1F」である。“エントリー向け自撮り特化モデル”といっていい気がする。
中判でしか撮れない絵がそこにある、ハッセルブラッド「X2D 100C」を試した
この連載では初となるハッセルブラッドである。「X2D 100C」は1億画素センサーを搭載しながら、ボディ内手ブレ補正を持ち、AFも快適で、幅広く使えるカメラなのだ。手にしてみると、これが実に良いのである。
古い一眼レフが趣のあるデジカメに 製品版になった「デジスワップ」の進化っぷり
古いフィルム一眼レフカメラにiPhoneを合体して撮影できるようにしちゃおうという、なんともユニークでおかしな製品「デジスワップ」が製品版になった。画質が格段に上がりつつ、一願レフのレンズならではの味を楽しめる撮影モードが用意されている。
約4020万画素の実力は? 富士フイルム「X-H2」試し撮り
先日の「X-Summit」で発表された「X-H2」。春に登場した「X-H2S」がスピードのフラグシップなら、今回は解像度のフラグシップだ。とんがった性能を持つカメラに触れてきた。
「Insta360」のアプリで無茶な動画を作ってみた
360度カメラ「Insta360 ONE RS 1インチ360度版」を使ってフルHD動画を作ってみた。オリジナルのアプリが実に高機能なのだ。全方向の映像を素材として、後から必要なアングルだけ取り出してフルHDの映像を作れる。


