ChatGPTに“おすすめラーメン店”を聞いたら幻の名店を教えてくれる その正体とは……?:AIに相談だ!(2/2 ページ)
AIチャットbot「ChatGPT」に、人間には答えにくい質問や、答えのない問い、ひっかけ問題を尋ねてみたらどんな反応を見せるのか。ChatGPTの反応からAIの可能性、テクノロジーの奥深さ、AIが人間に与える“示唆”を感じ取ってほしい。
回答 札幌市には、みそラーメンの名店がたくさんありますが、特におすすめなのは以下の2つです。
- 「みそラーメン 凪」(北海道札幌市中央区南4条西2丁目1-1)
- 「味の素ラーメン」(北海道札幌市中央区南4条西3丁目1-1)
どちらも札幌市内にあり、みそラーメンの味を楽しめることができます。
ChatGPTがおすすめしてきた“幻の名店”の正体
調べてみたが、上記の2店は実在しなかった。「ラーメン凪」は東京都、埼玉県、アジア、米国に店舗を構えるラーメン店。Google マップで住所をたどってもそこにラーメン店はないようだった。
もう一方の「味の素ラーメン」で検索してみると、調味料の「味の素」を使ったラーメンのレシピがヒットする。住所で検索するとそこは商業ビルで、ラーメン店「味一番つばさ」が入居しているようだ。
ただ、この答えは完全に的外れというわけでもない。提示された2件は北海道札幌市中央区南4条に集中しているのが分かる。この周辺には「元祖さっぽろラーメン横丁」があり、ラーメンの名店が20件近く軒を連ねている。実際に訪ねれば、ラーメンの名店には十分たどり着く。ラーメン横丁に関連するレビュー記事などが多く、その結果このような住所を指定しているのではないか。
AIは、あらゆる情報を記録したデータベースを持っているわけではないため、記録を参照して回答する問題を不得意とする傾向がある。そのような問題は従来のインターネット検索か、あるいは人間の記憶の方が得意だといえそうだ。
とはいえ全くのウソしか出てこないというわけでもない。既存のテキスト資料の“傾向のかけら”が垣間見えることもある。それがAIがすすめる幻のラーメン店からも感じ取れるのではないだろうか。
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