ミラーレス一眼は今年どう変わる? 4年ぶり「CP+」で見極めたい4つのトレンド:荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)
2月23日から「パシフィコ横浜」で「CP+2023」開催される。注目したい最近のトレンドは4つ。1)イメージセンサーの進化、2)機械学習を駆使した賢いAF、3)動画性能の進化の方向、4)レンズのバリエーションだ。順番に見ていこう。
動画性能は進化の方向が大事
もはやどのカメラも動画性能を強化してるわけだが、面白いのはハイエンド機がガチの映像作品撮影系に向かう中、その真逆のカジュアルな動画撮影に力を入れたモデルがでてきて人気なこと。
筆頭がソニーの「VLOGCAM」だが、ちょっと前になるけどパナソニックの「G100」、その後に出た富士フイルムの「X-S10」もその系統に入るかと思う。ニコンの「Z 30」はいわずもがな。
動画はユーザーによって必要な機能性能が変わってくるのだけど、ミラーレス一眼のエントリー機はソニーのVLOGCAMが切り開いた市場に向けた動画モデルになっていくのだろうなという感じがある。
動画はスペックよりも自分が必要とするものをちゃんと持っているかが重要だ。
レンズラインアップの多様化に注目
フルサイズミラーレス一眼が続々と登場したときは、まずはクオリティ重視ということで大きくて重くて高性能で高画質なレンズがずらっと出てきた。
でもここ数年は機動力を重視した軽くて扱いやすくてリーズナブルなレンズが続々と出てきて面白くなってきてる。
カメラ内での収差の補正技術が上がって補正ありきの設計ができるようになったことや、高感度時の画質が昔よりぐんと上がったことで、レンズが多少暗くても速いシャッタースピードを維持できるようになったのが大きい。ちょっと前までは躊躇してたISO6400やISO12800なんて感度でも使えるようになったからね。
レンズに関してはサードパーティーも含め、バリエーションがどんどん増えてるし、ソニーも20-70mm F4という広角に振った標準ズームレンズを出すなど、一眼レフ時代の慣習にとらわれない焦点距離のものが出つつある。特に広角系が面白い。
大きくて重くて高性能なレンズから、小さくて軽くてお手頃なレンズまで幅広く揃ってきたのである。
カメラ好きにとっては、cp+はそういう新しい試みのレンズを片っ端からチェックできる良い場になるはず。
と、ざっくりと昨年までのトレンドを見つつ、久しぶりのリアル開催でそれらに触れるから楽しみだねー、的な話をしてみた。
今年、CP+に向けた新製品が発表されるか、久しぶりのリアル開催がどんな雰囲気になるのかはまだわからないけど、盛況であることを期待しております。
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