連載
裏話を語るYouTubeが話題 V字回復でトップシェアの「レグザ」に聞いた:知らないと損!?業界最前線(5/5 ページ)
日経新聞が1月6日、レグザの国内テレビ首位を報じた。レグザブランドは2006年発足。順調にシェアの伸ばすが、東芝の不正会計疑惑などで人気は急降下する。現在世界第2位のテレビメーカー・ハイセンスの傘下となったのが18年だ。このV字回復の軌跡を聞いた。
“次世代テレビ”の開発はまだまだ続く
しかし笹川氏は、すでに次の狙いを定めている。「22年はテレビ市場において大きくシェアを伸ばすことができました。ただ4K有機EL市場においては、まだまだシェア拡大の余地があります。23年以降もシェア拡大に取り組んでまいります」という。
そして23年1月5日から米ラスベガスで開催されたCES 2023では、アニメ顔を自動検出して高画質化する機能を紹介。Amazonプライム・ビデオやNetflixなどにも適用できるという。さらに、クルマの自動運転などで使われているミリ波レーダーをテレビから出し、反射によって視聴ユーザーの位置を把握するテレビ史上初の機能も初公開。視聴距離に合わせて最適な画質に調整する仕組みだ。このようにレグザは、現在も積極的に新しいテレビの機能を展開している。
CES 2023で公開したレグザの新しい技術の1つが「ミリ波レーダー センシングシステム」だ。画面と人の距離をミリ波レーダーで測ることで、その距離や位置に応じて画質を自動調整したり、音場を自動調整する。これも「レグザエンジンZRα」のAI技術によるコンテンツ解析機能が実現している
薄型テレビがコモディティ化してたことで、一般ユーザーにはメーカーや機種の差がわかりにくくなってきた現在、このようなレグザの個性や取り組み、加えて革新的なイメージも最後のひと押しになって、22年のシェアトップつながったのかもしれない。
低価格なエントリーモデルでもユーザーが求めているネット動画機能やゲームモードなどを搭載し、支持を集めているレグザ。これからも“次世代テレビ”ともいえるさまざまな機能や技術が生まれると思うと楽しみでならない。
関連記事
- LINEのスマートスピーカー終了でも、スマートホームの未来は明るいワケ
LINEは10月26日、スマートスピーカー「CLOVA」の販売を31日に終了し、音声操作機能も2023年3月30日に終了すると発表した。現在の日本市場ではスマートスピーカーやスマートホームに停滞感がある。そこでスマートスピーカー市場の現在と、スマートホームの明るい未来を紹介したい。 - 全自動炊飯器も登場!? 23年注目「3つ」の家電カテゴリー
新型コロナウイルスの世界的な広がりから3年。2023年が幕を開けた。今回は、アフターコロナが加速するはずの今年、盛り上がりが予想される注目の家電カテゴリーを3つ紹介したい。1つ目は炊飯器市場、次にノンフライ調理器市場、最後にポータブル電源市場だ。 - 掃除機市場の2023年を大予測 国内外のメーカーが入り交じる大激戦!?
掃除機は近年、進化を続けている家電の1つ。キャニスター型掃除機を経て、現在はコードレスのスティック掃除機が主流だが、ロボット掃除機の普及も進んでいる。コードレススティック掃除機とロボット掃除機について、最新掃除機市場の動向とトレンドの解説、2023年の市場を予測する。 - 新社名は「TVS REGZA」、薄型テレビの東芝映像ソリューションが商号変更 「東芝」ブランドは継続
東芝映像ソリューションは3月1日、商号を「TVS REGZA株式会社」(英語名: TVS REGZA Corporation)に変更した。商品ブランド呼称としての「東芝テレビ」「TOSHIBA」に変更はない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.