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DARPA、AI搭載戦闘機でのドッグファイトテストに成功
米国防総省のDARPAは、AI搭載のF-16改造機による自動操縦でのドッグファイトテストを実施したと発表した。空軍基地で複数回のフライトを行った。シミュレートされた敵機に対し、多様な武器能力を使ってアルゴリズムをテストしたとしている。
米国防総省(DoD)の調査機関である防衛高等研究計画局(DARPA)は2月13日(現地時間)、戦闘機F-16を改造したAI搭載の実機での空中戦(ドッグファイト)のテストに成功したと発表した。
カリフォルニア州エドワーズ空軍基地で昨年12月、数日間にわたって複数のフライトを行った。
DARPAのACE(Air Combat Evolution)プロジェクトの下で開発中のAIアルゴリズムのテストの一環。AIソフトをアップロードしたF-16ベースの「VISTA」(Variable In-flight Simulator Test Aircraft)試験機で、「多様なシミュレートされた敵機に対し、多様な武器能力を使ってアルゴリズムをテストした」。
テストは問題発生時に制御を行うために人間のパイロットが搭乗して行った。
このAIが実用化されれば、人間のパイロットはドッグファイト中の操縦をAIに任せ、「より大きな戦闘管理タスクに集中できる」としている。
ACEは2019年に立ち上げたプロジェクト。2020年に行ったシミュレーションでのドッグファイトでは、AIが経験豊富な人間のF-16パイロットを打ち負かしたという。
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