Microsoft、フルマネージドな負荷テストサービス「Azure Load Testing」を正式リリース
米Microsoftが、クラウド上で大規模な負荷テストを行えるフルマネージドな負荷テストサービス「Azure Load Testing」を正式リリースした。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「マイクロソフト、フルマネージドな負荷テストサービス「Azure Load Testing」正式サービスとして提供開始」(2023年2月15日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Microsoftはクラウド上で大規模な負荷テストを行えるフルマネージドな負荷テストサービス「Azure Load Testing」を正式サービスとして提供開始したことを明らかにしました。
外部に公開する予定のあるクラウドサービスでは、想定するユーザー数に対して適切なコンピューティングリソースが割り当てられているか、挙動に問題はないか、性能上の問題がある場合にはボトルネックがどこにあるか、などを本番開始前に調査する必要があります。
そのためには、あたかも実際に多数のユーザーがアクセスしてくるのと同じような状況を作り出さなくてはなりません。
Azure Load Testingは、そうした負荷の作成を作り出し、容易にテストできるようにしたものです。
上記の図にあるように、Azure Load TestingはApache JMeterのスクリプトを実行することで負荷を作り出し、それをエンドポイントに送出。結果をモニタリングしてダッシュボードに表示することができます。
あらかじめJMeterのスクリプトを用意しなくとも、クイックテスト機能を利用するとテスト対象となるエンドポイントのURLと仮想ユーザーの数、テスト期間を設定するだけで簡単にテストを実行できる機能も備えています。
負荷テスト中は、負荷を作り出すクライアント側では仮想ユーザー数、要求の応答時間などのメトリクスが収集され、サーバ側ではサービスの種類に応じてHTTP応答の種類やデータベースのリード数、コンテナリソースの消費量などさまざまなメトリクスが収集可能です。
また、こうしたテストが安全かつ確実に実行されるように、ネットワーク側での問題や過負荷が起きないよう、自動的にネットワーク設定が調整されるとのことです。
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