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ドコモ、5G基盤で障害発生→AWSで代替が可能に 実証実験に成功
ドコモが、自社の仮想化基盤上とAWS上にそれぞれ構築した5Gコアネットワークを接続し、有事に切り替える設計の実証実験に成功した。設備の故障時などに基盤を切り替えることができ、通信の安定性向上が見込めるという。
NTTドコモとNECは2月22日、自社の仮想化基盤上とAWS上にそれぞれ構築した5G通信の中枢となるネットワーク(5Gコアネットワーク)を接続し、有事の際に切り替える設計の実証実験に成功したと発表した。設備の故障時などに基盤を切り替えることができ、通信の安定性向上が見込めるという。
実験では、スマートフォンなどをAWS上の基盤経由でインターネット上のサーバに接続することにも成功した。NECのソフトウェアを使ったエッジコンピューティング向けの通信装置経由で接続したという。パブリッククラウドの活用により「IoTユーザー向けのサービスをより短い構築期間で提供することも期待できる」(ドコモ)としている。
ドコモとNECは今回の実証実験を2022年3月に開始。同年9月には自社の仮想化基盤とAWS上に構築した5Gコアネットワークを動作させることに成功していた。ドコモは結果について「本設計を活用し、より高可用かつ柔軟なネットワークの実現に貢献すべく、さらなる検討を進める」としている。
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