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仕組みは単純、なのに魅力的 サンプラーの元祖「メロトロン」の愛おしさ、アプリまで自作した筆者が語る古代サンプラーがアプリになるまで(3/4 ページ)

実機を手に入れたことがきっかけで、約1年前にメロトロンアプリの開発を始めたが、22年10月に、iOS/iPad OS版、Android版ともに無事リリースできた。連載の最終回は、メロトロンという唯一無二の楽器が持つ魅力や逸話、そして、3Dプリントしたミニチュアモデルなどを紹介して連載の幕を引きたい。

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3Dプリンタで「ガチャメロトロン」を作った

 ファンには、メロトロンM400Sのチープなオルガンのようなあの形状も魅力的に映る。白塗りでシンプルな形状ゆえに、木目や黒系が多い他のキーボードと並べても他とは一線を画し、異彩を放っている。ただ、現在筆者の実機は、レンタルスペースに置いてあるので、夜な夜な一杯やりながら、その形状を愛でるということができない。

 ならば、3Dプリンタでミニチュアを作ってしまえ、というわけで、友人の鉄道模型職人にモデリングデータを作成してもらいDMM.makeに発注して1つだけ出力してみた。コンセプトはカプセルトイのメロトロン、つまり「ガチャメロトロン」だ。だから、かなり小さい。


モデリングデータ制作は和田亮二氏。ボディー全体が直線で構成されていることから複雑なモデリング作業はいらないようだ

 DMM.makeから届いた3Dプリントされた半透明のガチャメロトロンを白く塗り、鍵盤やコントロール部分は、Adobe Illustratorで作画し、自宅のインクジェットプリンタで出力して貼り付けた。とにかく小さいため、老眼が進んだ筆者の視力ではハズキルーペを利用しても、ストレスフルな作業で苦労した。


AirPods Proと比較するとその大きさが分かるだろう。材質はアクリルで出力。表面の筆ムラや汚れは実機のイメージを誇張した感じだ。

 DMM.makeにおいてモデリングデータを期間限定で無料公開しているので、興味のある方はダウンロードも可能。併せて造形販売も実施しているが、あくまでも部材分だけの原価販売で、筆者は利益を乗せてないことは付け加えておく。

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