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リード・ホフマン氏、OpenAIの取締役を辞任
OpenAIの立ち上げに参加したLinkedInのリード・ホフマンCEOが同社の取締役を辞任すると発表した。VCでもある同氏は、OpenAIのAPIを採用する新興企業に出資しており、それがOpenAIと利益相反する可能性があるためとしている。
米OpenAIの2015年の立ち上げに参加し、同社の取締役を務めてきたリード・ホフマン氏は3月3日(現地時間)、取締役を辞任すると発表した。潜在的な利益相反を回避するためとしている。
米LinkedInの創業者でCEO、米Microsoftの取締役でもあるホフマン氏は、米VCのGreylock Partnersのパートナーでもある。
同氏は、OpenAIの技術を採用する新興企業に投資したいと考えており、それはOpenAIとの利益相反を引き起こすとLinkedInの投稿で説明した。
「取締役を辞任することで、OpenAIと私が支援するすべてのGreylockポートフォリオ企業の双方にとって、潜在的な問題を解決できる」としている。
同氏のGreylockでのポートフォリオには、TomeやCodaなどのOpenAIのAPIを採用する企業が含まれている。
OpenAIは立ち上げ当初は非営利団体だったが、Microsoftから10億ドルの出資を受けるに当たり、上限付き営利企業を設立した。
OpenAIは1日に、ChatGPTとWhisperのAPI提供を開始している。
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