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Teslaは低価格EV開発、BYDは高級ブランド新設 “EV界のトヨタ”になるのはどこか?浦上早苗の中国式ニューエコノミー(1/5 ページ)

Teslaは3月1日、低価格の小型EVを数年内に投入する計画を発表した。一方、同社を猛追する中国BYDは、昨年末に高級ブランド参入を宣言。EV業界でのTeslaの一強体制は崩れつつあり、その背景にはEV市場の拡大とともに、ライバルが台頭したことがある。

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 中国新興EVブランド蔚来汽車(NIO)を2014年に創業した李斌氏は、中国メーカーの多くがローエンド(低価格)市場を足場にするのを横目に、Teslaと同価格のハイエンドを照準にした。

 中国の家電メーカーやスマホメーカーが先進国で苦戦するのを見て、「高級ブランドがローエンドに延伸するのは簡単だが、その逆は難しい」と考えたからだ。

 14年当時はEV市場が小さく、ハイエンドとローエンドは明確に住み分けていたが、EVシフトが世界的な潮流となった23年は、壁が崩れつつある。NIOの李氏が見通したように、米Teslaが低価格EVの開発を公表する一方で、同社を猛追する中国BYDは高級ブランド参入を宣言した。


BYDが23年1月末に日本で発売した、e-SUV「ATTO 3(アットスリー)」。同社はすでに新横浜に正規ディーラをオープンしたほか、全国に開業準備室も展開している
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