新しい「Bing」アプリでエゴサーチしていたらマイクロソフトが目指す世界が少しだけ見えてきた件(3/3 ページ)
最近、調べものをする時は、すっかりBing AI(新しいBing)を使うようになりました。情報の鮮度ではChatGPT本体よりBing AIの方が上です。
モバイル版も含めて使ってみて、改めてBing AIの強さというのは、ばっさりとユーザーインタフェースの設計に特化しているところにあると考えていいでしょう。なにしろ、最新版のWindows11では、Windowsキーをタスクバーにある検索画面をワンクリックするだけで、もうBing AI使えますよ! とさえなっているわけです。
そして、こんな素早い対応が可能なのも、Bing用にカスタマイズはしたものの「どういう情報を出すか?」という部分をAIに丸投げできる状況が作れたからですね。繰り返しますが、実際ChatGPTと比較するとBing AIはより新しい情報が反映されるようになっています。
Bing AIモバイルだけではなく、すでにSkypeへの組み込みもプレビュー版が公開されており、次はTeamsにも組み込まれていき、その先にはMicrosoftのWindowsと並ぶもう1つの本丸であるOfficeへの組み込みも視野に入ってきています。
ChatGPTがそうであるように、Bing AIもまだまだ完璧とはいえません。ただ、すでにユーザーからのフィードバックが受けられる状態にあり、かつそれが正しいか正しくないかの判断をだれでも判別できるような形でアウトプットできるようになっています。
ユーザー目線でいえば、とにかく目の前の判断を早くすることができるようになります。つまり仕事上の判断に対して、時間とコストにAIが寄与できる状況も見えてきました。仕事の結果に対して即効性があるかどうかはまだ未知数ですが、少なくともそのプロセスには貢献してくれることを意味しています。
つまりAIを使うことは、自分の仕事環境整備にもつながっていくことになるわけで、自分の限られた仕事時間を個々の判断に割けるようにもなっていくでしょう。
AIはもはや「どう使うか」を超えて、「どう実装するか」のフェーズになっているともいわれます。その最先端として、Bing AIは良い事例だと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ChatGPTを手軽に使えるChrome機能拡張3選 有能なアシスタントを雇った気分になれるかも
ChatGPTや「新しいBing」が話題ですが、これまでの検索もそうであったように使いこなしには慣れが必要ですし、そもそも標準ブラウザをEdgeに変えたくないという人もいるでしょう。ということで、すぐにChromeでChatGPTを使えるChrome機能拡張を3つほどご紹介したいと思います。
ChatGPTを献立提案AIにして「プロンプトインジェクション攻撃」を仕掛けてみた 開発時にはご注意を
AIチャットbot「ChatGPT」「新しいBing」に、人間には答えにくい質問や、答えのない問い、ひっかけ問題を尋ねてみたらどんな反応を見せるのか。それぞれの反応からAIの可能性、テクノロジーの奥深さ、AIが人間に与える“示唆”を感じ取ってほしい。
「新しいBing」リリースから1カ月 BingのDAUが1億人超 累計チャットは4500万回
Microsoftが「新しいBing」をプレビューリリースして1カ月経った。検索エンジンBingのDAUは1億人を超え、Bingチャットは累計4500万回以上になった。1チャット当たりのターンは6回から10回に増えた。
Windows 11のタスクバーに「新しいBing」 KB5022913更新で多数の新機能
MicrosoftはWindows 11 Version 22H2の累積更新プログラム(KB5022913)をリリースした。この更新でタスクバーにチャットbot「新しいBing」のアイコン付き検索枠が追加された。iPhoneをPCと連携させる「スマートフォン連携」のプレビューも試せる。
Microsoftの中の人、「新しいBing」のAIモデル「プロメテウス」を解説
Microsoftの「新しいBing」のAIモデル「プロメテウス」について、検索とAI担当CVPが解説した。OpneAIの次世代GPTとプロメテウスを組み合わせることで、最新の情報をチャットで提供できるようにしているという。

