新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、厚生労働省が公式サイトなどで周知している「マスク着用の考え方」。これまでは屋外では原則不要、屋内では一部を除いて着用を呼び掛けていたが、3月13日以降は「個人の判断が基本」となる。Twitterでは、同日に「マスク解禁」がトレンド入り。マスクを巡る新たな状況に対して賛否の声が出ている。
厚労省は国民に対し「個人の主体的な選択を尊重します。本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、ご配慮をお願いします」と呼び掛けている。ただし検査で陽性反応が出た人や、新型コロナの症状がある人には「マスクの着用をお願いします」としている。
さらに(1)医療機関・高齢者施設を受診・訪問するとき、(2)通勤ラッシュなど混雑した電車・バスに乗るとき、(3)重症化リスクが高い人が感染拡大時に混雑した場所に行くとき──などは、マスクの着用を推奨している。事業者が感染対策や事業上の理由で、客や従業員にマスクの着用を求めることも認めている。
“脱マスク”にネットは賛否両論 企業の対応もさまざま
新たな方針に対し、ネットは賛否両論だ。例えば「感染リスクが高まった状況で街中を出歩きたくない」や「病院などでもノーマスクの人が増えそう」という声があった。「花粉症がひどく、マスクが欠かせないのであまり関係ない」「口臭や肌のケア、メークが面倒になる」といった意見も。一方で「心配だが解放感がある」などと、肯定的に捉える意見もあった。
企業の動きもさまざまだ。例えばJALやANA、スカイマークなどの国内航空は、これまでマスク着用を推奨していた。しかし13日以降は航空機内や空港内における客・従業員のマスク着用を「個人の判断に委ねる」としている。
一方、劇団四季は「マスクの着用を推奨する」と発表しており、業界や企業によって対応が割れている状況だ。IT業界では、GMOインターネットグループが「コミュニケーションを活発化させる」として、2月に社員のマスク着用を任意化している。
Web会議や非接触での検温、セルフレジなど、ウイルスの感染拡大に伴って発展・浸透した技術やサービスも少なくない。今後、世間の感染対策がどのように移り変わるのか。感染予防に加え、ビジネスの側面からも注視が必要そうだ。
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